問題原本はこちら(日本医学放射線学会)を参照ください。
16,50 歳代の女性。頭痛を主訴に来院した。精査の目的で撮像した MRI の T1 強調横断像を 示す。
異常所見の成因として考えられるのはどれか。1 つ選べ。a 肺癌
b 肝硬変
c もやもや病
d 多発性硬化症
e 浸透圧性脳症
16の解答:b
- 両側淡蒼球にT1WIにて高信号あり。
参考)淡蒼球を中心とした基底核にT1強調像で高信号を呈する鑑別疾患
17,70 歳代の男性。頭頂部付近の頭部 MRI の FLAIR 像を示す。
中心前回はどれか。1 つ選べ。a 1
b 2
c 3
d 4
e 5
17の解答:c
参考)中心溝の同定方法
18,30 歳代の女性。SLE で経過観察中に意識レベルが低下し緊急搬送された。四肢の固縮, 眼球運動障害,視野障害および視力障害を伴う。頭部 MRI の FLAIR 像を示す。
考えられるのはどれか。1 つ選べ。a MELAS
b 転移性脳腫瘍
c 静脈洞血栓症
d 進行性多巣性白質脳症
e posterior reversible encephalopathy syndrome(PRES)
18の解答:e(d?)
- 両側後頭葉および小脳半球にFLAIRで異常高信号あり。異常高信号はU-fiberにも及んでいる。
参考)
・PRESの画像診断
・進行性多巣性白質脳症の画像診断
19,70 歳代の女性。認知症で受診し精査となった。MRI の T1 強調像を示す。
可能性が最も高いのはどれか。1 つ選べ。a Alzheimer 病
b 多発脳梗塞
c Parkinson 病
d 進行性核上性麻痺
e 特発性正常圧水頭症
19の解答:e
- 前頭葉および側頭葉の著明な萎縮の割に、高位円蓋部は脳溝は非常にtight。いわゆるDESHの所見。
参考)正常圧水頭症の画像診断
20,満期産出生,生後 3 か月の女児。検診で発達の遅れを指摘され精査となった。頭部 MRI の T1 強調像を示す。
髄鞘化しているのはどれか。2 つ選べ。a 視放線
b 脳梁膝部
c 内包前脚
d 内包後脚
e 前頭葉白質
20の解答:a,d
髄鞘化の年齢と部位の関係
- 生後3ヶ月までに髄鞘化:小脳白質、内包後脚、側脳室周囲、中心溝周囲白質。
- 生後6ヶ月までに髄鞘化:視放線、脳梁膨大部。
※脳MRIの正常解剖は、脳MRI正常解剖ツールを使ってください。
参考)髄鞘化のMRI画像診断と年齢(myelination、発達、遅延)
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