2013年放射線科診断専門医試験問題&解答解説【36-40】

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36,40 歳代の男性。下腿の浮腫を主訴に来院した。心疾患の治療歴がある。胸部 X 線写真(正側 2 方向)を示す。考えられるのはどれか。1 つ選べ。

a  冠動脈瘤
b  左房血栓
c  大動脈瘤
d  収縮性心膜炎
e  肺静脈還流異常

正解 d

・心膜の石灰化あり。

収縮性心膜炎

・胸部レントゲンで心膜石灰化あり、心拡大はなし。

・奇脈、吸気時に頚静脈怒張が増強。表在静脈怒張、腹水・胸水、浮腫。肝腫大。うっ血性肝硬変、蛋白漏出性胃腸症(から低アルブミン血症、下腿浮腫)

・結核によるものが多かったが、最近では特発性やウイルス性のものも多い。


 

37,80 歳代の男性。臍部の痛みと発熱を主訴に来院した。腹部造影 CT を示す。 可能性が高いのはどれか。1 つ選べ。

a  高安動脈炎
b  大動脈瘤破裂
c  炎症性大動脈瘤
d  感染性大動脈瘤
e  大動脈平滑筋肉腫

正解 c

・腹部大動脈周囲を全周性に取り囲む軟部陰影あり。平衡相でゆっくり造影されている。mantle signの疑い。炎症性大動脈瘤を疑う。

炎症性大動脈瘤

・感染性大動脈瘤とは異なるので注意。
・動脈壁の著明な肥厚と隣接臓器との癒着を特徴とする。
・原因は不明だがIgG4とも関連があるとも言われる。
・瘤の前方から側方にかけて厚い軟部組織が取り巻いているのが認められ、特徴的(mantle sign)。造影CTで大動脈瘤外膜が均一に造影され、長く造影効果が持続する。

感染性大動脈瘤

・周囲に軟部陰影を伴う輪郭不整な囊状大動脈瘤。
・偏心性の囊状動脈瘤、瘤周囲に造影される軟部陰影や膿瘍形成、壁内や周囲にガスを認める事もある。
・動脈瘤は短期間で急速に増大する。致死的臨床経過を辿る。


 

38,30 歳代の女性。マンモグラフィ検診で右乳房石灰化を指摘された。右マンモグラムを示す。図示した病変以外には両側乳房に石灰化は認めない。 考えられるのはどれか。2 つ選べ。

a  乳腺症
b  過誤腫
c  髄様癌
d  線維腺腫
e  非浸潤性乳管癌

正解 a,e

・微細な石灰化の集簇。形は多形性。spiculaまでは行かないか。カテゴリー4か。

・線維腺腫ならポップコーン状石灰化などあり。

・髄様癌は腫瘤状に見えて、周囲に石灰化を欠く。

参考)
乳腺髄様癌の画像診断

39,20 歳代の女性。左乳房腫瘤を自覚して来院した。超音波像および MRI の脂肪抑制 T2 強調像と造影6 分後脂肪抑制 T1 強調像を示す。考えられるのはどれか。2 つ選べ。

a  硬癌
b  管状癌
c  葉状腫瘍
d  線維腺腫
e  非浸潤性乳管癌

正解 c,d

・後方エコーの増強あり。嚢胞や細胞成分多いもの。硬癌なら減弱する。

・T2WIで高信号、T1WIでも高信号で、造影で早期以降まで造影効果あり。

参考)
乳腺超音波(エコー)の内部エコー、後方エコーからの組織特性
葉状腫瘍の画像診断(Phyllodes tumor)


 

40,70 歳代の女性。マンモグラフィで左乳房に異常を指摘された。両側マンモグラム(内外斜位方向)と左乳房超音波像を示す。考えにくいのはどれか。1 つ選べ。

a  硬癌
b  充実腺管癌
c  硬化性腺症
d  浸潤性小葉癌
e  非浸潤性乳管癌

正解 e

・後方エコーが減弱しているので充実性腫瘍が疑われる。

・石灰化が区域性に見られるわけではなく、DCISを選ぶ根拠がない。 !?

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