2011年放射線科専門医過去問 治療【96-100】
問題はこちらから参照して下さい。
96.
乳房温存術後の全乳房照射に用いるのはどれか。1 つ選べ。 a 6 MeV 電子線 b 15 MeV 電子線 c 4 MV エックス線 d 10 MV エックス線 e 100 KV エックス線
・頻出問題ですね。
97.
骨転移について正しいのはどれか。2 つ選べ。 a 腎癌は造骨性転移を起こしやすい。 b 胃癌は乳癌,前立腺癌についで骨転移が多い。 c 脊髄麻痺が生じた場合は緊急照射の適応がある。 d ビスフォスホネート剤は骨転移の治療に有効である。 e 放射線治療の際は,40 Gy20 回で照射されることが多い。
a 腎癌は造骨性転移を起こしやすい。× 溶骨性
b 胃癌は乳癌,前立腺癌についで骨転移が多い。× 肺癌。
転移を来した症例に占める原発巣の頻度順は乳癌>前立腺癌>肺癌の順。
c 脊髄麻痺が生じた場合は緊急照射の適応がある。○
d ビスフォスホネート剤は骨転移の治療に有効である。○
e 放射線治療の際は,40 Gy20 回で照射されることが多い。× 30Gy/10回が標準。
転移性骨腫瘍
造骨性:骨シンチで検出しやすい。
・前立腺癌
・乳癌
・肺癌
溶骨性:骨シンチで見逃しやすい。
・腎癌
・甲状腺癌
・肝細胞癌
・多発性骨髄腫
・肺癌
たじまようここか(いん)
多腎 溶骨甲肝
98.
子宮頸癌に対する放射線治療についての組み合わせで正しいのはどれか。2 つ選べ。 a 腔内照射 ―――タンデム,オボイド b 治療中の有害反応 ――――下痢 c 治療後の有害反応 ――――宿酔 d Ib 1 期の 5 年生存率 ―――50~70% e 同時化学放射線治療 ―――マイトマイシン C
a 腔内照射 ――タンデム,オボイド ○ 外子宮口を基準としたA点を基準としてこれらを用いる。
b 治療中の有害反応 ――――下痢 ○急性期の有害事象は下痢、膀胱炎、白血球減少。晩期は、直腸炎、腸閉塞、膣粘膜癒着、膀胱膣瘻、直腸膣瘻、下肢浮腫など。5年以降も起こるのが膀胱出血。
c 治療後の有害反応 ――――宿酔 ×
d Ib 1 期の 5 年生存率 ―――50~70% × Ⅰ期で80〜90%、Ⅱ期で60〜80%と良好。
e 同時化学放射線治療 ―――マイトマイシン C ×シスプラチン
99.
前立腺癌(T1cN0M0,Gleason Score=3+3,初診時 PSA 8 ngml)に対する放射線治療として適応となるのはどれか。2 つ選べ。 a 術後全骨盤照射 b 予防的全骨盤照射 c I-125 永久挿入療法 d 強度変調放射線治療 e 内分泌療法併用照射
Gleason6点、PSA8ならば、低リスク→外照射単独もしくは、シード。ホルモン療法は使わない。
100.
びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫 IA 期の標準的な治療はどれか。2 つ選べ。 a 放射線単独治療 b 化学療法 6~8 コース c 化学療法 3 コース後に放射線治療 d 化学療法と放射線治療の同時併用 e 自家造血幹細胞移植併用の大量化学療法
b 化学療法 6~8 コース ○ 臨床病期IおよびIIのときには化学療法単独か、化学療法と放射線療法の併用が行われます。
c 化学療法 3 コース後に放射線治療 ○ R-CHOP+RT
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