目次
- 1 頭部単純 CT にて高吸収を呈する腫瘍2011
- 2 拡散強調像で高信号を呈する疾患 2012,2011
- 3 進行性多巣性白質脳症 2012年
- 4 Wernicke 脳症 2009年,2012年
- 5 Creutzfeldt-Jakob 病 2012年、2011年
- 6 Sturge-Weber 症候群の MRI 所見 2011
- 7 血管、出血 2010年,2011年,2012年
- 8 脳底動脈先端症候群 2012年
- 9 眼窩2010,2011,2012【新傾向?】
- 10 頭蓋底の孔とそれを通るもの 2011
- 11 外傷2010
- 12 頸部腫瘍2010,2011,2012
- 13 頸部嚢胞性疾患 2010
- 14 甲状腺原発悪性腫瘍 2012年
- 15 成人の脊髄髄内腫瘍 2012
- 16 その他 2010
- 17 ご案内
- 18 関連記事はこちら
頭部単純 CT にて高吸収を呈する腫瘍2011
・髄芽腫
・髄膜腫 やや高吸収
・胚細胞腫
・悪性リンパ腫
※じゃ まな リンパ腫
germinoma medulloblastoma ML
拡散強調像で高信号を呈する疾患 2012,2011
・脳膿瘍★
・類上皮腫
・急性期脳梗塞
・脳悪性リンパ腫
・ヘルペス脳炎
※DWIでは細胞毒性浮腫により拡散低下、最も早期から病変を検出する事が可能。
進行性多巣性白質脳症 2012年
・免疫不全患者に症じる進行性・致死性の脱髄疾患である。
画像所見:
・局在:多発性、非対称性、皮髄境界・皮質下白質(U-fiberを含む)、脳梁、視床、基底核、内包、外包(脳幹、小脳はまれだが、テント下では中小脳脚にみられうる事が多い)。
・病変は皮質下白質から深部白質へ進展し、進行とともに萎縮する。
・T1WIで低信号、T2WIで高信号。
Wernicke 脳症 2009年,2012年
・ビタミンB1(チアミン)不足。
・病巣部位:乳頭体、視床内側部
※第3脳室周囲(視床内側)、中脳水道周囲、第4脳室底、乳頭体にT2強調像やFLAIR像で対称性の高信号域を認める。
Creutzfeldt-Jakob 病 2012年、2011年
・早期に拡散強調像で高信号を呈する部位:大脳皮質、線条体、視床
・異常プリオンの中枢神経内沈着が原因であり,その発生は散発性のものがほとんどであるが,家族性の発生や,狂牛病からの感染(変異型)も知られている。
Sturge-Weber 症候群の MRI 所見 2011
・髄鞘化の促進
・脳実質の萎縮 ○
・脈絡叢の腫大 ○
・深部静脈の拡張 ○
・脳表の造影増強効果 ○
※CTでは脳表に沿った石灰化。
※三叉神経第1枝領域の顔面、網膜、脳軟膜の血管腫。てんかん、精神発達遅延。
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血管、出血 2010年,2011年,2012年
・動脈瘤の頻度はAcom,MCA,IC-PCがそれぞれ3割。残り1割がVA-BA系と覚える。
・未破裂動脈瘤の破裂率は年間2%。
・動脈瘤は中膜を欠く。
・クモ膜下出血の診断に最も有用なのはFLAIR像。★
・SAHはもやもや病の成人例で生じる。
※もやもや病の動脈瘤の合併が成人で6%に見られ、くも膜下出血で発症することもある。
・遅発性脳血管攣縮の重症度とクモ膜下腔の血管周囲の血腫量との間には相関があるとされている。
脳底動脈先端症候群 2012年
・脳底動脈先端部の塞栓によって梗塞を生じるのは視床、中脳。
・後大脳動脈近位側3〜4mmより出る穿通枝の塞栓により発症する。
・一側PCAから出る穿通枝は中脳、視床背側および視床正中部の両側を養うため、蝶形の梗塞を認める。また後頭葉や側頭葉にも梗塞巣を作る。
・一側または両側動眼神経麻痺、Parinaud徴候、下方注視麻痺を来たし、同時に意識障害、無為、記憶障害を伴う。
眼窩2010,2011,2012【新傾向?】
・眼窩は7つの骨から構成される。
・涙腺は眼窩の上外側に存在する。
・視神経周囲にはクモ膜下腔が存在する。
・網膜中心動脈は眼動脈から分岐する。
・ぶどう膜とは虹彩・毛様体・脈絡膜の総称である。
・視神経の腫瘍=髄膜種、神経膠腫(NF-1と関連)
・血管腫は良性で最多。球後部(筋円錐内)に発生するが視神経ではない。
・眼窩筋円錐内に発生するのは、髄膜腫、神経膠腫、悪性黒色腫、悪性リンパ腫。
※円錐とは4つの外眼筋がつくる円錐。円錐内には眼窩の血管, 外眼筋を支配する感覚・運動神経, 視神経, 視神経鞘などが含まれる。
・類皮腫は顔面では眼窩上外側の発生が最も多いとされる。つまり円錐内ではない。
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頭蓋底の孔とそれを通るもの 2011
・視神経管=眼動脈、視神経 (2011)
・上眼窩裂=Ⅲ、Ⅳ、Ⅴ1、Ⅵ、上眼静脈 ※海綿静脈洞と連続。
・下眼窩裂=V2、眼窩下動静脈 ※翼口蓋窩と連続。
・正円孔=V2
・卵円孔=V3
・棘孔=中硬膜動脈
・頸動脈管=内頚動脈
※Ⅴ(三叉神経)はMeckle腔を通ったあと分かれる。
Ⅴ1は、上眼窩裂へ
Ⅴ2は、正円孔(前後方向)→翼口蓋窩を通って、下眼窩裂へ
V3は、卵円孔(上下方向)へ
・頸静脈孔=Ⅸ、Ⅹ、Ⅺ、内頸静脈、上行咽頭動脈枝、後頭動脈枝
・舌下神経管=Ⅻ(舌下神経)
外傷2010
・軸索損傷は大脳皮質、脳梁、脳幹部に好発する。
・脳ヘルニアに二次的に生じる脳幹の出血を Duret 出血と呼ぶ。
頸部腫瘍2010,2011,2012
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上咽頭癌(頻出!!!)
T分類:
T2=傍咽頭間隙へ進展。
T3=頭蓋底の骨組織、副鼻腔へ浸潤。
特にT2が大事。
・Rosenmüller 窩への進展は傍咽頭間隙にも到達していないので、T1。
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・上咽頭癌で早期に転移しやすいのは外側咽頭後リンパ節=ルビエールリンパ節。
※咽頭後リンパ節とは、
・内側群と外側群(=Rouviereリンパ節)に分けられる。
・内側群はC2椎体レベルの正中近くに存在するが、小さいものが1〜2個だけである。
・外側群は上咽頭から舌骨レベルまで、頚動脈のすぐ内側、頭長筋、頚長筋前縁に沿うように存在する。
・これらリンパ節は舌骨上部にのみ存在し,舌骨より尾側のレベルではみられない。
副鼻腔炎 2010
・真菌では、T2強調像で低信号を呈する。アスペルギルスが多い。
・air-fluid levelを呈することが多いのは細菌性。
頸部嚢胞性疾患 2010
・ガマ腫は舌下腺や顎下腺、小唾液腺の流出障害によって生じた嚢胞性病変である。
・リンパ管腫の約 75%は頚部、特に後頸部三角に発生する。
・鰓裂嚢胞
・第1=耳下腺表層、内部、深部。
・第2=側頚嚢胞ともいう。Ⅳ型まである。扁桃から舌骨レベル。側頸部上方に多い。
・第 3 鰓裂囊胞 ―側後頸部。頸動脈鞘の後方。
・第 4 鰓裂囊胞 ―梨状窩。極めて稀。
・甲状舌管囊胞 ―頸部正中。舌骨・舌骨下レベルが多い。
甲状腺原発悪性腫瘍 2012年
・乳頭癌は最も頻度が高い。○ 85%。
・予後:乳頭癌>濾胞癌>髄様癌>悪性リンパ腫>>未分化癌の順。
・未分化癌は60歳以上に発生する。
・悪性リンパ腫は慢性甲状腺炎(橋本病)に発生する。○
・髄様癌は多発性内分泌腫瘍症 2型に属する。
※MEN1=膵、下垂体、副甲状腺腺腫(すいすい不幸)、
※MEN2=髄様、褐色細胞、副甲状腺腺腫(ずいずい不幸)
成人の脊髄髄内腫瘍 2012
・上衣腫>星細胞腫>血管芽腫 これで全脊髄腫瘍の90%以上。
・小児では星細胞腫が最多。
その他 2010
・ChiariⅠ奇形=成人。脊髄空洞症、小脳扁桃の下垂
・ChiariⅡ奇形=乳幼児。小脳虫部の下垂。髄膜瘤。水頭症が起こる。
・Dandy-Walker奇形=小脳テントの上方偏位、小脳虫部の形成不全
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