脊柱管狭窄の原因は?全体像!

脊柱管狭窄の全体像は次のようになります。

特に何が原因で起こるのかは1つ1つ考えながらチェックしておきましょう。

脊柱管狭窄※クリックすると拡大します。

脊柱管狭窄の原因はおおまかに下記のように分類されます。

脊柱管狭窄の原因

脊柱管狭窄の原因には以下のものがあります。

文字で見ているだけじゃ、わかりにくいので、実際の画像を見ながら理解していきましょう。

ここでは横断像と、矢状断像を用いて理解していきます。

横断像

canalstenosis1

何がどうなれば脊柱管が狭くなるでしょうか?

その前に解剖の復習

canalstenosis2

  • 髄核(椎間板)
  • 後縦靭帯
  • 椎間関節
  • 黄色靭帯

があります。

脊柱管が狭窄するのは、それぞれの解剖物が脊柱管を邪魔するように肥厚したり、突出すればいいですね。

次のようなときに脊柱管は狭窄します。

canalstenosis3

 

  • 髄核:後ろまで出てくれば脊柱管は狭窄する。(膨隆、ヘルニア)
  • 後縦靭帯:厚くなれば脊柱管は狭窄する。(肥厚、骨化)
  • 椎間関節:厚くなれば脊柱管は狭窄する。(肥厚)
  • 黄色靭帯:厚くなれば脊柱管は狭窄する。(肥厚、骨化)

これを見ながらMRIの画像を見ればわかりやすいですね。

続いて矢状断像で見てみましょう。
矢状断像

canalstenosis4

何がどうなれば神経孔が狭くなるでしょうか?

その前に解剖の復習

canalstenosis5

  • 椎体
  • 黄色靭帯
  • 椎間関節
  • 髄核(椎間板)

があります。

脊柱管が狭窄するのは、横断像同様に、それぞれの解剖物が脊柱管を邪魔するように肥厚したり、突出すればいいですね。

次のようなときに脊柱管は狭窄します。

canalstenosis6

  • 椎体:後ろに骨棘ができれば狭窄する。(変形性脊椎症)
  • 黄色靭帯:厚くなれば脊柱管は狭窄する。(肥厚、骨化)
  • 椎間関節:厚くなれば脊柱管は狭窄する。(肥厚、骨化)
  • 髄核(椎間板):後ろまで出てくれば脊柱管は狭窄する。(膨隆、ヘルニア)

これだけじゃなく、次のようなときにも狭窄します。

canalstenosis7

まずは椎体の辷り症です。

椎体がすべれば狭くなります。

つまり、椎体が配列異常を起こすと狭くなります。

canalstenosis8

また、椎間板の変性により、椎間板腔の幅が減れば狭窄します。

これを椎間板腔の減高と言います。

この記事で用いた色付きのMRI画像はこちら

こちらにもイラスト入りでわかりやすく解説しました。

脊柱管狭窄症とは?ヘルニアなど原因を徹底まとめ!

最後に

脊柱管狭窄の原因についてまとめました。

  • 椎体
  • 黄色靭帯
  • 後縦靭帯
  • 椎間関節
  • 髄核(椎間板)

これらの解剖を意識してMRI画像をチェックしてみましょう。

ご案内

腹部画像診断を学べる無料コンテンツ

4日に1日朝6時に症例が配信され、画像を実際にスクロールして読影していただく講座です。現状無料公開しています。90症例以上あり、無料なのに1年以上続く講座です。10,000名以上の医師、医学生、放射線技師、看護師などが参加中。

胸部レントゲンの正常解剖を学べる無料コンテンツ

1日3分全31日でこそっと胸部レントゲンの正常解剖の基礎を学んでいただく参加型無料講座です。全日程で簡単な動画解説付きです。

画像診断LINE公式アカウント

画像診断cafeのLINE公式アカウントで新しい企画やモニター募集などの告知を行っています。 登録していただくと特典として、脳の血管支配域のミニ講座の無料でご参加いただけます。