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胸腺嚢胞(thymic cyst)

・胸腺は発生過程で尾側方向へ移動し、最終的に前縦隔に位置する。

・胸腺嚢胞は、この過程で遺残した組織から発生し、下頸部から縦隔上部のいずれの部位にも生じる。

・このような先天性のものが多いが、後天性のものもある。

後天性のものは悪性リンパ腫などの放射線治療後や、開胸術後、Sjogren症候群やリンパ増殖性疾患、HIV感染症などでに生じるとされる。

・単房性あるいは多房性とさまざま。先天性は単房性、後天性は多房性であることが多い。

多房性は炎症変化に続発すると言われる。通常は無症状で男性に多い。

・内部は一般に漿液性。先天性の場合、ややCT値の高い軽度出血性の液体をその中に入れる。壁は薄いものが多いが、厚いものもある。

・鑑別は、心膜嚢胞、嚢胞変性の強い胸腺腫、成熟嚢胞性奇形腫など。

胸腺嚢胞の画像所見

CTでは等吸収。時に出血や感染を合併し、比較的高吸収を呈することもある。

・稀に嚢胞壁に沿って石灰化を認めることあり。

・MRIでは、T1WI low,T2WI high。出血や感染を合併した場合はともに高信号を示すこともある。この場合、充実性病変と鑑別が困難な場合あり。

・造影効果なし。

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