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膀胱癌

・泌尿生殖器系で最多の悪性腫瘍で、全悪性腫瘍の約2%を占める。膀胱腫瘍の95%は、悪性の上皮性腫瘍であり、男性に好発(男女比は3:1)するが、女性の膀胱癌は男性よりも予後不良である。

・40歳以下の発生は稀。

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・危険因子:喫煙、膀胱結石、膀胱憩室(尿がうっ滞するため)、慢性刺激、サイクロフォスファマイドなどの薬剤

・膀胱憩室由来の膀胱癌は、筋層が欠如しているため、周囲へ浸潤しやすい。

移行上皮癌が90%以上を占め、移行上皮癌以外の膀胱癌が、5〜10%を占める(扁平上皮癌、腺癌、小細胞癌、稀に肉腫)。後者は壁外浸潤の頻度が多い(特に扁平上皮癌)。

・好発部位:三角部〜後壁が好発部位(初診時の80%)

・2.6~4.5%に腎盂、尿管癌を合併。

・再発しやすい。

▶膀胱腫瘍の進達度(おおまかに)

Tis:上皮内癌
T1:粘膜下層までに留まる。
T2:筋層浸潤(T2aは筋層浅部に留まるもの、T2bは筋層深部に達するもの)
T3:筋層周囲脂肪織浸潤(T3aは顕微鏡的浸潤、T3bは肉眼的浸潤)
T4:他臓器浸潤(T4aは周囲臓器浸潤、T4bは腹壁や骨盤壁浸潤)
[illust_bubble subhead=”筋層浸潤” align=”right” color=”blue” badge=”check” illst=”check-m2-l”]しているかしていないかで、治療方法が変わって来ます。

ですので、画像診断で重要なのは筋層浸潤の有無をチェックすることです。[/illust_bubble]

膀胱癌の治療

乳頭状非浸潤癌であるTaや上皮下結合織浸潤に留まるT1病変では、TURBTは正確な深達度と組織学的悪性度の診断と同時に治療となる。(経尿道的膀胱腫瘍切除術(transurethral resection of bladder tumor:TURBT)

・second‐ look TURBTや膀胱内注入も含めた化学療法、BCG膀胱内注入療法などの追加療法が行われる場合もある。

・ただし、上皮内癌(carcinomainsitu;CIS)は悪性度が高く、浸潤癌へと進行する可能性も高いためBCG注入療法が主な治療となるが、最終的に膀胱全摘を余儀なくされることも多い。

浸潤癌には膀胱全摘+尿路変向術を行う。

画像所見

・腫瘍の形状を見る。

5mm以下の小さな病変はたとえ腫瘍茎が不明瞭でもまず≦T1

有茎性、乳頭状病変→表在性病変(≦T1)である可能性が高い。

広基性、非乳頭状病変→浸潤性病変(≧T2)である可能性がある。

・進達度を見る。

筋層浸潤の有無を見る(治療法が変わる)。

T2WI、ダイナミックで評価する。

DWIが役立つことがある。

進達度はT2WIとダイナミックが基本。

・見るのは筋層浸潤しているかどうか。もう一度下の図を見てなぜ筋層浸潤の有無を知ることが大事かをチェック。治療法が異なる。

T2強調像

・正常膀胱筋層は低信号。癌は筋層と等〜やや高信号。

・腫瘍に随伴する線維化や炎症も腫瘍類似の信号をとるため深達度は過大評価となりやすい。

T2WIでは、筋層の低信号がいきなり見える。それより内側は分からない。筋層が保たれているかどうかを見る。低信号が途切れていたら、T2以降

ダイナミック造影

ダイナミックT1WIでは、粘膜および粘膜下層が濃染される。(厳密には早期相で粘膜および粘膜下層が染まり、筋層は遅れて染まる。)濃染される基部が不整かどうかを見る。基部が不整ならば、T2a病変の疑い。ダイナミックの方がT2WIより優れている。

・submucosal linear enhancement(SLE):腫瘍と筋層よりも粘膜下層が強く造影される現象。これを認めれば、筋層浸潤なし(≦T1)。

・DWIによる評価も重要。表層のみが高信号を呈し、茎部が高信号を示さなければ、有茎性病変である確診度が高まる。

腫瘍と膀胱壁の関係

腫瘍と膀胱壁とが垂直になるような断面で評価すると、T stageが上がることがあるので、腫瘍と膀胱壁とが垂直になるような断面を再構成して評価する。

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