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GIST(gastrointestinal stromal tumor)

  • GISTは消化管壁から発生する間葉系腫瘍の約80%を占める一群。
  • Cajal(カハール)介在細胞に見られるチロシンキナーゼ受容体であるKIT(c-kit遺伝子にコードされる受容体チロシンキナーゼ)and/or CD34を発現することを特徴とする。
  • GISTの発症頻度は人口100万人あたり20人/年。
  • 男女差はなく、40歳代以降の中高年に好発。小児には非常にまれ。
  • GISTの相対的頻度は全消化管腫瘍の0.2~0.5%程度と考えられる。
  • 消化管全体の間葉系腫瘍のうち、GISTは80%近くを占め、平滑筋腫瘍が10~20%、神経原性腫瘍が5%程度と考えられている。
  • GISTの臓器別発生頻度は胃が60~70%と最多で、小腸20~ 30%、大腸5%、食道5%と続く。※胃の粘膜下腫瘍で最も多いのもGIST。
  • 発生母地によって 筋原性・神経原性・その他の間葉系腫瘍に分類される。
  • 3つを合わせたものが広義のGIST、平滑筋腫・肉腫や神経鞘腫を除いたその他の間葉系腫瘍が狭義のGIST。
  • 稀には腸間膜や後腹膜から発生することも知られている。
  • 組織学的に紡錘形細胞型(spindle type 77%)、類上皮細胞型(epithelioid type 8%)、混合型(mixed type 15%)に分類される。
  • 潜在的な悪性腫瘍であるが、悪性経過をたどるのは30%。
  • 転移は主に血行性で肝が主リンパ節転移は稀播種は起こる
  • 治療は一般的に外科切除。化学療法としては、イマチニブ(チロシンキナーゼ阻害薬)。放射線治療は無効。

GISTの画像所見

CT所見

  • GISTの発見時の大きさや腫瘍増殖能に応じてさまざまである。
  • 消化管壁内もしくは壁外外方増殖する境界明瞭な腫瘤であることが多い。
  • 大きな富血管性として発見されることが少なくない。特に十二指腸のGISTは多血性
  • 小さいと均一な充実性腫瘤であるが、大きくなると壊死、腫瘍内出血、嚢胞変性を伴い、腫瘍の内部構造は不均一である。
  • 潰瘍や消化管との瘻孔の形成を見ることも多い。
  • 周囲臓器を圧排するが、消化管を閉塞することは少ない
  • 小さなGISTは管腔内発育を示し、内視鏡検査やCTにて偶然に発見されることがある。
  • 約半数のGISTで、発見時に転移を伴う。そのほとんどは肝転移と腹膜播種である。
  • 腹膜播種には腹水を伴うことがほとんどなく、炎症性変化を惹起しにくいことを反映しているのかもしれない。
  • 胃癌に比べ、リンパ節転移は非常に少ない
  • その他には軟部組織や、肺、胸膜へ転移を見ることがある。

関連記事)GIST(消化管間質腫瘍)の症状、診断、治療法まとめ!画像あり!

GISTのダイナミックCT所見

  • 基本的には遅延性濃染パターン。動脈相で腫瘍血管を認めることが多い。
  • 一部に早期濃染を伴うことがあり、内部densityが不均一なことがある。

悪性を疑う所見

  • 長径6cm以上
  • 周囲臓器への浸潤
  • 遠隔臓器への転移(肝転移が多い)
  • 急速な増大
  • 境界不明瞭
  • 表面凹凸
  • 偏心性のepicenter
  • 不均一な増強効果(内部の出血、壊死、嚢胞変性)
  • 腸間膜や消化管壁への浸潤(50%異常の浸潤あるいは層構造の不明瞭化)
    など
  • PETは肝転移、腹膜播種の診断に有用
症例 50歳代男性 GIST術後再発

gastrointestinal stromal tumor

 


症例 60 歳代の女性。近医より骨盤内腫瘤の疑いで紹介。

small bowel GIST2013年放射線科診断専門医試験問題50より引用。

腸間膜内・小腸の外に造影効果を有する境界明瞭な充実性腫瘤あり。矢状断では腸間膜と連続性あり。
鑑別

粘膜下腫瘍としては

  • 頻度的にGISTが最多
  • カルチノイド腫瘍
  • 悪性リンパ腫
  • 転移性腫瘍 など

神経線維腫症1型(NF1)との関連

  • NF1に消化管平滑筋肉腫が多発することが以前から知られていた。
  • 実はGISTであることが判明

特徴

  • 60%で多発
  • 20-30%が十二指腸に発生
  • 胃の病変はまれ

★Carney triad (多発性胃類上皮平滑筋肉腫、機能性傍神経節腫、肺軟骨腫の合併)の胃病変が実はGISTであることも判明

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