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膵槳液性嚢胞腺腫(SCN:serous cystic neoplasm)

  • 中年女性の体尾部に生じやすい。男女比1:2。
  • 微小嚢胞の集蔟からなる良性腫瘍。ほとんど悪性はない。
  • 血管が豊富なため、隔壁は多血性(上皮下の間質には毛細血管が豊富)。よく染まる。
  • 腫瘍中心部に石灰化を伴う星芒状瘢痕を伴う事あり
  • 嚢胞内出血の頻度が高い(T1WI highの部分あり)。T2WI/MRCPにてhigh

嚢胞形態からの亜分類

1. microcystic type (=glycogen rich type)
  •  最も多い。良性腫瘍。(稀に悪性)
  •  serous microcystic adenoma(SMA)
2. macrocystic type
  •  嚢胞が大きく数が少ない(oligocystic)。
  •  単房性のことがある。
3.solid type
  • 肉眼的に嚢胞部分を認めない稀なタイプ。

膵槳液性嚢胞腺腫の画像所見

  • ハチの巣(スポンジ様)状の3-5mm大の無数の嚢胞性病変。
  • 多血性→隔壁や内部も一部染まる内部に出血伴う→T1WI highあり
  • でも槳液性なのだから、基本は水の信号→T2WI high、MRCP high

※いずれもPK(乏血性、solid)と鑑別点になる。
※内分泌腫瘍(多血性、solid)と鑑別点はMRCP!(T2WIでは内分泌腫瘍もhighになるが、heavy T2では水のようにはhighにならないため。)

なのでSCNは、「染まる水」と表現されることがあります。

MRCPのようなheavy T2WIで高信号を呈する水であることが重要です。

またよく染まるので、多血性腫瘤(NET)などとの鑑別が必要となることがあります。

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症例 60 歳代の女性。上腹部違和感を主訴に来院した。

serous-cystic-neoplasm

2016年放射線科診断専門医試験48より引用。

膵体部に隔壁を有する嚢胞性病変あり。MRCPで著明な高信号を示し、SCNを疑う所見。

症例 60 歳代の女性。健診の超音波検査で腹部腫瘤を指摘され精査。

SEROUS CYSTIC NEOPLASM

2014年放射線科診断専門医試験問題51より引用。

膵頭部に緩徐に造影される腫瘤あり。MRCPにて高信号を呈しており、「染まる水」であるSCNの特徴。


症例 50 歳代の女性。腹部超音波検査にて,膵頭部に囊胞性病変を指摘。

serous cystic neoplasm mri ct2011年放射線科診断専門医試験問題45より引用。

膵頭部に中心に石灰化を有する多房性嚢胞性病変あり。造影効果は隔壁のみにありか。T2WIおよびMRCPにて高信号を示しており、漿液性嚢胞腺腫を疑う所見。


 

症例 50 歳代の女性。検診にて CA 19-9 の軽度上昇を指摘された。

SEROUS CYSTIC NEOPLASM(2008年放射線科診断専門医試験問題48より引用)

造影CTで膵頭部に辺縁に造影効果を有する被膜様構造を伴う低吸収腫瘤あり。MRI T2WIで高信号で、微小嚢胞が集簇している。MRCPで高信号を呈している。いわゆる染まる水のパターンであり、膵槳液性嚢胞腺腫を疑う所見。

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