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精巣腫瘍のリンパ節転移

  • 後腹膜リンパ節転移は、精巣静脈に沿ったリンパ流によって傍大動脈領域に出現する。
  • しばしばbulky massとなり、後腹膜リンパ節転移が初診である場合もある。特に原発の精巣腫瘍が壊死、瘢痕組織、自然退縮し(burned-out tumor)、リンパ節転移のみが残存する病態が特徴的。
  • 右側では第2腰椎レベルの大動静脈間リンパ節へ流入し、総腸骨節、外腸骨節へと広がる。
  • 左側では左腎静脈との合流部の傍大動脈節へ転移してから総腸骨節、外腸骨節へ広がる。
  • 正中ではクロスオーバーにより対側へリンパ行性転移が生じる。
  • 進行例では胸管を介して横隔膜脚部・ 縦隔・鎖骨上リンパ節へ転移する。精巣上体へ進展すると外腸骨節へ転移が生じる。鼠径節リンパ節は所属リンパ節ではない。

精巣腫瘍のリンパ節転移の画像所見

  • non-seminomaの後腹膜リンパ節転移は、造影CTで低吸収を示す。
  • stage IでのCT診断基準は,リンパ節径1cm以上でsensitivity 37%, specificity 100%, 径4cm以下でsensitivity 93%, specificity 58%とばらつくため、典型的なリンパ流出路のリンパ節では1cm以下でも転移を疑う必要がある。
  • 化学療法後では、CTでの経過観察が重要。
  • 残存腫瘍と線維瘢痕との鑑別にはFDG-PETが有効とされる。

鑑別診断

  • bulky massとなると、原発性後腹膜腫瘍や原発不明癌からのリンパ節転移と誤診されることもある。
  • また、癌からのリンパ節転移や悪性リンパ腫が鑑別に挙がる。
  • 癌のリンパ節転移は通常巨大になることは稀で、内部不均一な結節状。
  • 石灰化を伴ったリンパ節転移の鑑別では,消化管腫瘍や婦人科腫瘍の粘液癌の転移もしくは精巣腫瘍(特に奇形腫)からの転移を考える。
まとめますと若年男性の後腹膜リンパ節転移を見た場合、原発巣として精巣腫瘍の可能性を考えて精巣を注意深く読影するとともに、臨床医に画像検査や胚細胞系腫瘍マーカー測定を依頼する態度が大切です。

参考)画像診断vol.26 No3. 2006 精巣腫瘍の後腹膜リンパ節転移 竹山信之先生ら

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