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血管外皮腫 hemangiopericytoma

・血管外皮腫は、1993年のWHO分類で髄膜腫から独立した腫瘍として取り扱われることとなった。

・WHO分類(2007年)
Grade Ⅱ:hemangiopericytoma
GradeⅢ:anaplastic hemangiopericytoma

・原発性脳腫瘍の1%未満。30歳台後半〜40歳台に多い。男性で多い。

多発傾向や転移傾向の強い悪性腫瘍で。血行性は転移(骨、肺、肝臓、CNS)や長期での再発が見られる。髄膜腫よりも若年発生。

・血管外皮由来の腫瘍(発生母地不明の腫瘍と記載しているものもある)で、孤立性線維性腫瘍(SFT)、悪性線維性組織球症(MFH)などと同じ範疇で、non-meningothelial tumor of the meningesに分類される。

・ただし、最近ではhemangiopericytomaはSFTの一部と考えられている。

・頭蓋内での好発部位は静脈洞交会付近の後頭部である。血管撮影では髄膜腫に酷似しているが、硬膜動脈(髄膜腫が栄養される)ではなく脳軟膜下動脈から栄養されることが多いとされる。

・頭蓋内に発生した場合は、硬膜に付着し髄膜腫と全く同様の発育様式を示す。組織学的に、血管腫型髄膜腫(angiomatous meningioma)との異同について決着がついていない。

・免疫組織学的にはvimentin、CD34が部分的に陽性、 EMA、 S-100は陰性。

画像所見

CT高吸収(不均一73%、均一27%)、石灰化は認めない。

MRI上は髄膜腫と鑑別は困難であるが、T2強調像で高信号-不均一である特徴がある。造影後は均一に強く増強される。

腫瘍周辺部や内部にflow voidを認めることが多い(全例との報告あり)。

大きさは長径4cm以上が88%(range:2-9cm)

・形態は分葉状(94%)、円形(6%)。

・部位は報告によって様々。

・頭蓋骨との付着:broad-based(68%)、narrow-based(32%)、Dural tail sign(57%)、Bone erosion(56%)、Hyperostosis(0%)
※髄膜腫はBroad-based attachmentが多く(85%)、hyperosotosisを来すことがある。

・随伴所見:水頭症(53%)、脳浮腫(88%)。腫瘍の大きさとの関連はなし。

・MRSではMyoinositolが上昇する。

脳実質外腫瘍の鑑別診断はこちら

軟部組織の血管外皮腫との違いは?

・孤立性線維性腫瘍と同様に全身の軟部組織に発生するが、軟部組織原発の場合は転移は皆無に近い。

・なお、軟部組織の血管外皮腫については孤立性線維性腫瘍と同一の腫瘍として考えられるようになってきているが、中枢神経系の血管外皮腫に関しては臨床的な特徴も異なり、今後病理概念が変化する可能性がある。

・30~40歳の大腿部(筋肉内)、骨盤内、後腹膜に好発。痛みのない発育速度の遅い腫瘍。豊富な血管網とそれらが不規則に拡張し、雄鹿の角様構造が特徴的。

[deco_bg image=”marker-b” width=””]同じ血管外皮腫だけど、脳にできるものと全身にできるもので特徴が異なる。今後別の概念になるかもしれない。[/deco_bg]

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