肝偽脂肪腫(Pseudolipoma)

  • Glisson鞘偽脂肪腫とも呼ばれる。
  • 比較的稀な肝良性腫瘍様病変。
  • 遊離した腹膜垂(腹膜鼠)が肝と横隔膜の間に移動してきて着床し、存在するもの。
  • 肝は凹むが病変はGlisson鞘の外に存在する。
  • 臨床的意義はなく、画像診断でたまたま発見されることが多い。
  • 男性優位で認められ、半数に腹部手術の既往あり。
  • 他、肥満、アルコールとの関連が言われているがはっきりしない。
  • 腹膜遊離体(peritoneal loose body)と同様に線維性被膜あり。内部に壊死や硝子化、石灰化などの変性を有する。

肝偽脂肪腫(Pseudolipoma)の画像診断

  • CTで明瞭な脂肪が肝表面に確認される。石灰化を有する場合あり。割合はさまざま。
  • 確認されない場合もMRIではより脂肪の存在が確認できる。
  • 鑑別としては、卵巣奇形腫の破裂が同様の所見を呈することがあるが非常に稀。
症例 80 歳の女性

pseudolipoma2007年放射線科診断専門医試験問題44より引用

肝表面に脂肪濃度の腫瘤あり。肝偽脂肪腫(Pseudolipoma)を疑う所見。

脂肪を伴う肝腫瘤の鑑別

  • 高分化肝細胞癌
  • 肝腺腫
  • dysplastic nodule
  • 血管筋脂肪腫
  • 転移性腫瘍:悪性奇形腫や脂肪肉腫、Wilms腫瘍など
  • 脂肪腫、脂肪肉腫
  • 奇形腫
  • 限局性脂肪腫
  • 肝周囲の脂肪織:juxtacaval fat , psedolipoma of the Glisson capsule , intrahepatic omental packing

参考)肝胆膵の画像診断―CT・MRIを中心に (『画像診断』別冊KEY BOOKシリーズ)



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