滑膜性骨軟骨腫症(synovial chondromatosis)

・滑膜あるいは滑膜下結合組織に多数の軟骨性結節が形成される滑膜の軟骨化生性疾患。関節腔内に軟骨性結節として形成され、脱落すると多数の関節内遊離体を形成する。

・軟骨性結節は、しばしば骨化(70%)するため、(滑膜性)骨軟骨腫症という名前がついている。

・原因不明。他、変形性関節症、関節リウマチ、骨壊死、離断性骨軟骨炎などの関節疾患に続発する二次性のものもある。

・関節内遊離体のサイズは1mm~3cmとさまざま。

・膝関節、肩関節、股関節、肘関節、顎関節などに見られる。

・腫瘍性病変ではない。

・20-40歳代の男性に多い。男女比は2:1。

・有痛性の関節周囲の腫脹、緩徐に進行する疼痛、関節可動域制限として認識されることあり。

・関節水腫は認めないか、認めても少量。

・末期には二次性の変形性関節症に移行する。

滑膜性骨軟骨腫症の画像所見

・単純X線で関節裂隙の拡大、関節包内部に多数の点状〜斑点状の石灰化が見られるのが特徴。

・ただし石灰化や骨化が見られない症例もあり、単純X線のみでは診断できないケースもある。

・MRIでは、軟骨性結節はT1WIで低信号、T2WIで高信号(軟骨なので)を呈する分葉状の形態。辺縁および内部に隔壁状に造影される。

症例 30 歳台の女性。歩行時に左膝の疼痛

synovial chondromatosis(2009年放射線科診断専門医試験問題19番より引用)

単純X線で関節裂隙の拡大、関節包内部に多数の点状〜斑点状の石灰化が見られており、滑膜性骨軟骨腫症を疑う所見。

関節内遊離体の原因と個数

  • 離断性骨軟骨炎:単数
  • 滑膜性骨軟骨腫症:多数
  • 骨軟骨骨折:単数〜多数
  • 変形性関節症:まれ。ないことが多い。


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