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大動脈瘤破裂(rupture of aortic aneurysm)

  • 大動脈瘤があり、突然、胸腹部の激痛、貧血、ショックがみられたとき、大動脈瘤破裂を疑う。
  • 破裂までは無症状であることが多い。
  • 大動脈瘤の頻度としては、胸部が1/3、腹部が2/3を占める。腹部の9割以上が腎動脈分岐部より尾側に発生する。
  • 破裂のリスクは、5年以内の破裂危険度として、最大径<5cmで2%、5-5.9cmで25%、6-6.9cmで35%、7cm以上で75%という報告あり。(Surgery of the aorta and its branches,Philadelphia:Saunders:107-112,2000)
  • 瘤の径が大きいものほど破裂しやすい。最大短径4cm以上で破裂の危険があり、6cm以上では明らかに危険性が高くなる。
  • 多くの施設では症状がなくても5cm(55mm)以上を手術適応としている。
  • 治療は人工血管置換術、パッチ縫合術など。
  • 初回CTで最大短径が45mm以内ならば半年後にフォローし、動脈瘤の増大スピードを評価する。半年で5mm以上増大する場合は、破裂の可能性が高く、手術の方針とするべき。

大動脈瘤破裂の画像所見

  • 破裂した部位により、縦隔あるいは後腹膜に血腫を伴う。
  • CTにおいて、周囲の血腫がはっきりしなくても壁在血栓内に三日月状の高吸収領域(crescent sign)があれば、動脈壁の全層破綻はないが動脈壁内に新たな血腫の出現を意味しており、限局した破裂あるい切迫破裂(impending rupture)と診断する。単純CTで評価することが重要。
症例 80歳代男性 突然の腹痛、血圧低下

RUPTURE OF AORTIC ANEURYSM(放射線科診断専門医試験問題2010年33より引用)

突然の腹痛と血圧低下。腹部造影CTでは、腹部大動脈瘤あり。

右の前腎傍腔および腎周囲腔に血腫あり、腹部大動脈瘤の破裂の疑い。

参考症例)60 歳代の男性。腹部大動脈瘤に対し、ステントグラフト内挿術を施行し、その2年後に瘤径の拡大あり。

AORTIC ANEURYSM stent graft2013年放射線科診断専門医試験問題63より引用。

ステントグラフト留置あり。

グラフト外に造影効果を呈するリークあり。

リークが認められる場合は、認められた場合は、血栓形成を促したり、追加のステントグラフトを挿入したり、外科的手術が行なわれる。

この場合は、グラフトとの連続はなく、TypeⅡのエンドリーク(大動脈の分枝からの動脈瘤内への逆流をする血流を見ていると考えられる)が疑われます。

この場合、経過観察もしくは経カテーテル動脈塞栓術となります。

ステントグラフトの合併症
  • 手技により血管損傷、不十分な固定、グラフトの損傷。
  • 脊髄虚血
  • エンドリーク
腹部大動脈ステントグラフトの適応
  • 腹部大動脈瘤
  • Aortoiliac型の動脈瘤
  • 腸骨動脈瘤
  • 外傷による腹部大動脈損傷
  • 感染性大動脈瘤

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