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胸部大動脈損傷(aortic injury)

・外傷による胸部大動脈損傷の8-9割は現場で即死する。

・病院に運ばれる症例の多くは、動脈瘤を形成したり、解離の状態で止まっているもの。

・治療例の救命率は高いため、早期発見、早期手術が重要。

・胸部大動脈損傷の80%強は左鎖骨下動脈分岐部直下の下行大動脈(大動脈峡部)に発生する
※動脈管閉鎖後靭帯様組織となって胸部大動脈とつながっているため、同部位での損傷が多い。

・他、上行大動脈に発生することもあり。

・鈍的損傷によるものが多い。

・高所からの転落や、自動車事故で多い。

・発生機序は交通外傷や墜落などの際に生ずる慣性力や剪力によるとされている。

胸部大動脈損傷の画像所見は?

・胸部X線は非特異的なことがあるが、上縦隔拡大、大動脈弁輪部の不明瞭か、左配線部のapical cap、気管の右側への偏位を認めることあり。これらの所見を認めた場合は、直ちに造影CTで、胸部大動脈損傷の有無を確認する。

・CTでは縦隔の血腫、仮性大動脈瘤や造影剤の漏出する様子(extravasation)を認める。

・大動脈の走行に平行なMPRによる観察が重要。

・受傷後数日してから瘤形成や破裂することもあるので注意が必要。

症例 60 歳代の男性,交通外傷で救急搬送された。

AORTIC INJURY(2008年放射線科診断専門医試験問題35番より引用)

上縦隔の拡大あり。また気管の右方偏位あり。大動脈(弓部近傍)の損傷やそれに伴う縦隔血腫による圧排が疑われる。
縦隔に血腫を伴う疾患の鑑別
  • 心外膜損傷を伴った心損傷
  • 気管損傷からの出血
  • 食道損傷による出血
  • 鎖骨下動脈損傷からの出血
  • 上大静脈、無名静脈、奇静脈損傷からの出血

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