Sponsored Link

2014年放射線科専門医問題&解答解説【診断31-35】

問題原本はこちらからご覧ください。

31,
広義間質分布(リンパ路性分布)を示すのはどれか。2 つ選べ。
a 珪肺症
b 粟粒結核
c サルコイドーシス
d 特発性肺線維症
e びまん性肺胞出血

31の解答:a,c
広義間質分布を示す疾患

・リンパ増殖性疾患(MALT lymphoma、多中心性Castleman diasease、LIPなど)
肺水腫
癌性リンパ管症
珪肺
サルコイドーシス
アミロイドーシス
・ウイルス(HTLV-1感染症)、カポジ肉腫
COP(BVBに沿った分布より)
・RA,Sjogrenに伴う膠原病肺
・IgG4関連肺疾患

参考)広義リンパ路病変の鑑別診断


32,
病変が下肺野に優位に分布するのはどれか。2 つ選べ。
a 石綿肺
b 特発性肺線維症
c 慢性過敏性肺炎
d 肺野型サルコイドーシス
e 肺 Langerhans 細胞組織球症

32の解答:a、b

参考)下肺優位・肺門優位の分布の鑑別


 

33,
疾患と画像所見との組み合わせとして正しいのはどれか。2 つ選べ。
a 悪性リンパ腫 ――CT angiogram sign
b クレブシェラ肺炎 ――meniscus sign
c サルコイドーシス ――CT halo sign
d ニューモシスティス肺炎 ――crazy paving appearance
e 侵襲性アスペルギルス症 ――finger-in-globe sign

33の解答:a,d

b:meniscus signは、crescent signと同じもので、菌球性アスペルギルス症や、血管襲侵性アスペルギルス症のCT halo signからの治癒の過程で見られることがある。

c:サルコイドーシスでサインといえば、Galaxy sign。

e:finger-in-globe signは中枢側の粘液栓を伴った気管支拡張と、移動あるいは増減を繰り返すconsolidationの存在のこと。上葉に多い。tree in bud appearanceの中枢側版と思えば良い。アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA:allergic brocho-pulmonary aspergillosis)で見られる。

CT halo sign 

・結節周囲のすりガラス影。周囲のすりガラス影=haloは出血を反映。

・血管襲侵性アスペルギルス症、細菌性肺炎、肺癌、CMV肺炎、カンジダ症、リンパ腫、クリプトコッカス、Wegener肉芽腫などで見られる。

血管襲侵性アスペルギルス症に特異的というわけではない点に注意。

参考)
肺のCT angiogram signの鑑別診断
crazy-paving appearance
肺アスペルギルス症のCT画像診断
肺サルコイドーシスの画像診断

Sponsored Link

34,
正常胸腺の胸部 X 線所見として正しいのはどれか。2 つ選べ。
a sail sign
b wavy sign
c apical cap
d thyrocervical sign
e hilum overlay sign

 34の解答:a,b
sail sign・wave sign

乳幼児の生理的に大きな胸腺がヨットの帆に似ていることから、sail signと呼ばれる。

・また胸腺はやわらかく、前縦隔に存在し、前方の肋骨に接する部分が軽度陥凹してみえることがある。これをwave signと呼ぶ。

apical cap

肺尖部の胸膜肥厚像のこと。高齢者に多く見られ、病的意義はない。

・レントゲン上は通常5mm以下。しばしば非対称性。

thyrocervical sign

・?。Google検索しても出てきません。

hilum overlay sign

・胸部X線正面像で、拡大した縦隔の陰影に重なって肺門の血管の陰影が透見される像。その拡大は心拡大よりも縦隔腫瘍によることが多い。


 

35,
無気肺の原因として考えにくいのはどれか。1 つ選べ。
a カルチノイド
b 気管支異物
c 気管支結核
d 扁平上皮癌
e 気管支閉鎖症

35,e
気管支閉鎖症

・発生異常により、葉気管支、区域気管支が閉鎖したもの。

・末梢の気管支には粘液貯留(mucoid impaction)を認める。末梢の肺は、側副路を介して、周囲から空気が入る。気腫性変化になる。

・多くは無症状。

・左上葉に好発する。粘液貯留を反映して、腫瘤〜索状〜棍棒状陰影+その末梢に気腫性変化あり。

無気肺の原因
太い気道の閉塞

・腫瘍(LK、カルチノイド、転移、リンパ腫など)
・炎症(結核、サルコイドーシスなど)
・その他(左房拡大、異物、アミロイドーシス、Wegener肉芽腫、気管支の離断)

細気管支閉塞

・粘液栓
・炎症性

圧迫性無気肺

・肺野型肺腫瘍
・広範に広がる間質性肺疾患
・隣接肺のair trappingによる容積増加

受動性無気肺、癒着性無気肺

2014年問題トップに戻る。

Sponsored Link

 

関連記事はこちら