Sponsored Link

気管支拡張症bronchiectasis

・気管支壁の弱化により、気管支軟骨を有する中等度以上の大きさの気管支(2-3mm)の内腔が局在性に非可逆的に拡張し、気道感染や喀血、血痰を繰り返し生じる疾患である。

・ほとんどの症例は長期間の気管支の慢性反復性炎症による二次的変化

Sponsored Link

・従って、慢性気管支炎、DPB、Tbなどの慢性炎症や免疫低下や繊毛運動低下など気管支壁の防御機能を損なう疾患に特に合併しやすい。

・形態的に①円筒状(cylindrical)、②静脈瘤様(varicose)、③嚢胞状(cystic)の3型に分類される。後者ほど重症。

bronchiectasis

・ただし、実際の症例は中間の形態が存在する。特に円筒状と静脈瘤様の区別がはっきりしない例が少なくない。

・多くは無症状であるが、血痰、喀血、咳嗽、喀痰、発熱、呼吸困難、体重減少など症状を伴うことあり。

・大量喀血の場合は、気管支動脈の塞栓療法を施行する。

気管支拡張症の原因および基礎疾患

原因 基礎疾患
感染 ウイルス、細菌、結核、非結核性抗酸菌症、マイコプラズマ
遺伝的疾患 Kartagener症候群、嚢胞性線維症、Williams-Campbell症候群、Mounier-Kuhn症候群、Young症候群
気管支の閉塞機転 気管支閉鎖症、腫瘍、結核、気管支腺腫
免疫力低下 先天性無γグロブリン血症、AIDS、HTLV-1抗体
アレルギー性肺疾患 アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)
その他 びまん性汎細気管支炎(DPB)、膠原病(RA、シェーグレン症候群)、炎症性腸疾患、サルコイドーシス

気管支拡張症 の画像所見

胸部単純X線

・円筒状:気管支壁肥厚を示唆する2本の平衡した線状陰影(tram line)を認める。

・静脈瘤状、嚢胞状:壁の薄い嚢胞性陰影、液体貯留。

CT画像所見

・気管支径/肺動脈径(外径)は、正常では0.7程度と、気管支径の方が小さいが、この疾患では、1.0を越える。つまり気管支径≧肺動脈径(外径)となる。

・気管支径が大きくなると、タンジェントでは、気管支壁にくっつく肺動脈が、signet ring signとして描出される。

▶①円筒状気管支拡張症

・円筒状に均一に拡張する。

・スライス面に平行な気管支は2本の平衡した線状陰影(tramline shadow)として、スライス面に垂直な気管支は輪状に描出される(肺動脈を伴いsignet ring signと呼ばれる。)。

・気管支粘液栓は一般にこの型を呈する。

・鑑別としては、NTMなど。

症例 70歳代女性 NTMによる円筒状気管支拡張

bronchiectasis

▶②静脈瘤様気管支拡張症

・区域〜亜区域気管支が静脈瘤状に拡張する。

・拡張の程度が一定でなく、数珠状(真珠の首飾り様と言われる)を呈する。

・円筒状と嚢胞状の中間型と考えられる。

・一般に拡張部分より末梢に正常な部分を認める。

・円柱状気管支拡張症に比べて、稀なタイプ。

・鑑別診断としては、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)(静脈瘤状〜嚢胞状)

症例 60歳代女性

bronchiectasis1

▶③嚢胞状気管支拡張症

・最も重篤な形態。気管支径は1cm以上に拡張。

・嚢胞状あるいは風船状の拡張で、病変は胸膜直下にまで達する。全体としてブドウの房様で、粘液や膿が腔内に液面を形成しているのを認めることがある。

・他の嚢胞性病変との鑑別が必要。

症例 60歳代女性

bronchiectasis2

Sponsored Link

 

関連記事はこちら