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2013年放射線科診断専門医試験問題&解答解説【56-60】

問題原本はこちらからご覧下さい。

56, 

70 歳代の男性。肺癌の病期診断で CT が施行され,副腎に腫瘤が指摘された。精査のため施行されたMRI の化学シフト画像(A,B)を示す。正しいのはどれか。2 つ選べ。
a 左副腎に萎縮がある。
b 右副腎転移が疑われる。
c 画像 A は out-of-phase 像である。
d 副腎の信号変化を見るには,肝臓の信号と対比する。
e 椎体右方部分にみられる高信号はアーチファクトである。
56, b,e?

・左副腎は普通に認められる。

・out-of-phaseは画像B。in→outで信号低下は認められない。そのため腺腫は否定的で、転移を疑う所見。

・椎体右方部分は前後に高信号をみとめアーチファクトか。


 

57,

20 歳代の男性。腹部膨満感を主訴に来院した。全身状態は良好で腹痛はない。腹部単純 X 線写真で異常を指摘され精査となった。腹部単純 CT を示す。対処として適切なのはどれか。1 つ選べ。
a 経過観察
b 抗生剤投与
c 高圧酸素療法
d イレウス管挿入
e 緊急手術
57, a

・肝前面にfree airあり。S状結腸と思われる腸管に壁内気腫あり。ただし、全身状態は良好。

腸管壁気腫

・腸管壁気腫は嚢状腸管壁気腫(pneumatosis intestinalis cystoides)とよばれ, 一般に無症状で特に臨床的には問題にはならない

・治療は対症療法で良好な予後となる。高圧酸素療法を行なうこともある。

・しかし、広範な不規則な線状の腸管壁気腫は壊死性腸炎,細菌性腸炎,虚血性腸炎,絞扼性イレウスなどによるびまん性の腸粘膜破綻を示す所見で、臨床的にきわめて重要。

参考)腸管壁気腫、嚢状腸管壁気腫の画像診断(pneumatosis intestinalis cystoides)


 

58,

40 歳代の女性。不正性器出血を主訴に来院した。4 年前に乳癌に対する手術歴がある。精査を目的に施行された骨盤部 MRI 矢状断像にて,子宮底部筋層内に筋腫(矢印)を認める。その他の異常として可能性が最も高いのはどれか。1 つ選べ。
a 子宮頸癌
b 子宮内膜癌
c 粘膜下子宮筋腫
d 子宮内膜ポリープ
e 子宮内膜間質肉腫
58, d

・子宮体部から頸部までポリープが降りてきているよう。

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59,

9 歳の男児。昨日から右下腹部痛が出現し,母親に伴われて来院した。造影 CT を示す。可能性が最も高いのはどれか。1 つ選べ。
a 虫垂炎
b 腸重積
c 大網捻転
d 大腸憩室炎
e 硬化性腸間膜炎
59, c

・target sign、はいはい腸重積ね、と思ったら、矢状断では、腸管はっきりせず。よく見ると横断像でも腸管ではなく大網か。

参考)大網捻転の画像診断


 

60,

30 歳代の女性。骨盤内腫瘤を主訴に来院した。骨盤部 MRI を示す。
可能性が高いのはどれか。2 つ選べ。
a 奇形腫
b 明細胞腺癌
c 莢膜細胞腫
d Brenner 腫瘍
e 顆粒膜細胞腫
60, c,d

・T2WIで著明な低信号を呈する卵巣腫瘍。

T2WIで低信号を呈しうるもの
・線維腫 Fibroma
・Fibrothecoma(線維莢膜細胞腫)Brenner腫瘍(充実部優位、遅延性の淡い増強効果、ホルモン産生や石灰化を呈するものあり)
・腺線維腫/嚢胞腺線維腫 (adenofibroma/cystadenofibroma)
・Sclerosing stromal tumor (充実部は不均一、早期濃染)
・卵巣甲状腺腫(Struma ovarii)(CTで高吸収、ゲル状内容物には増強効果なし)
・転移性腫瘍 Krukenberg tumor(軽度低信号、充実部は不整、壊死を伴う)
・内膜症性嚢胞 (T1WI高信号、shading)
・境界悪性嚢胞性腫瘍/嚢胞腺癌(厚い隔壁、乳頭状結節、卵巣を超えて進展)
・悪性リンパ腫

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