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2013年放射線科診断専門医試験問題&解答解説【26-30】

問題原本はこちらからご覧下さい。

26, 

70 歳代の男性。2 週間前から呼吸困難が出現し進行してきたため来院した。血中 β-D-glucan の上昇は認めない。胸部 X 線写真と胸部 CT を示す。
本症例について正しいのはどれか。2 つ選べ。
a 抗菌剤は無効である。
b ステロイドが著効する。
c 先行する肺病変がある。
d 生命予後は良好である。
e 抗凝固療法が有効である。
26, a、c

・下肺優位、蜂巣肺あり、濃度上昇あり。→間質性肺炎の急性増悪か。

・β-D-グルカン陰性→カリニ肺炎、真菌ではない。

間質性肺炎の急性増悪の薬物療法

・ステロイドパルス療法とそれに引き続くステロイド治療がメイン。

・加えて免疫抑制薬が併用されることがある。シクロスポリンに加えてタクロリムスの有効性も最近言われている。

・ただし著効するわけではない。現時点では明確な治療法は確立されていない。

参考)慢性間質性肺炎の急性増悪の画像診断(acute exacerbation of UIP)


 

27,

50 歳代の男性。血痰を主訴に来院した。拡張型心筋症および不整脈の治療中である。胸部高分解能CT と腹部単純 CT を示す。画像診断レポート上,主治医への提案として最も適切なのはどれか。1 つ選べ。
a 投与薬剤歴の確認
b ペット飼育歴の確認
c 経気管支鏡下肺生検
d sIL-2 receptor 値測定
e アスペルギルス抗原測定
27, a

・右下葉に浸潤影+周囲にすりガラス影2カ所あり。

・腹部単純CTは肝臓が高吸収か。不整脈で治療中。アミオダロンか。

・アミオダロンはVaughan-Williams分類でIII群に分類される抗不整脈薬。

アミオダロン肺

・すりガラス陰影と網状変化が下肺優位あるいはびまん性にみられる。

肝のびまん性高信号の鑑別診断
・鉄:へモジデローシス、ヘモクロマトーシス 
・金:金コロイド療法後
・銅:Wilson病など 
・ヨード:アミオダロンやリピオドール注入後 
・ガドリニウム:MRl造影剤 
・トリウム:トロトラスト
・糖原病
・ヒ素、タリウムなど

▶下肺野にすりガラス影および網状影+肝の高吸収→アミオダロン肺を考慮。

参考)アミオダロン肝のCT画像診断


 

28,

50 歳代の男性。慢性腎不全で加療中,胸部 X 線写真で異常を指摘され精査となった。胸部高分解能CT を示す。最も考えられるのはどれか。1 つ選べ。
a 肺胞出血
b 過敏性肺炎
c 異所性肺石灰化症
d 肺クリプトコッカス症
e びまん性汎細気管支炎
28, c

・画像だけだと小葉中心性の淡い結節影だが、慢性腎不全がヒント!

異所性肺石灰化症

・腎不全、悪性腫瘍、副甲状腺機能亢進症、Vit D過剰症、ミルクアルカリ症候群などの基礎疾患による高カルシウム血症および腎機能障害により、正常組織に石灰が沈着すること。

・肺、胃、腎、心、血管壁などに石灰化する。

・肺では、大抵石灰沈着は両側対称性。すりガラス影を呈する結節影。

・上葉優位、小葉中心性に分布する。

・鑑別は、過敏性肺臓炎や、小葉中心性分布を呈する経気道感染症や肺胞出血など。

・骨シンチで肺に集積する。

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29,

30 歳代の男性。39℃ の発熱と呼吸困難を主訴に来院した。胸部 CT を示す。
可能性が高いのはどれか。1 つ選べ。
a 感染性塞栓
b 悪性リンパ腫
c 転移性肺腫瘍
d サルコイドーシス
e マイコプラズマ感染
29, a

・両側下葉末梢に空洞を有する結節。胸膜直下のspareなし。発熱もあり、敗血症性肺塞栓症を疑う。

参考)敗血症性塞栓症の画像診断(septic embolization:SE)


 

30,

50 歳代の女性。1 カ月前から微熱・咳嗽・喀痰を認め,徐々に増悪している。白血球 6500μl,血沈12 mmhr である。胸部 X 線写真と胸部 CT を示す。
診断として最も適切なのはどれか。1 つ選べ。
a 肺結核症
b レジオネラ肺炎
c 肺炎球菌性肺炎
d マイコプラズマ感染
e 侵襲性アスペルギルス症
30, a

・ 右上葉に浸潤影および小葉中心性の粒状影。粒はしっかりしている。問題文からもTbをまず除外したい。Tbは白血球正常の事が多い。

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