2013年放射線科診断専門医試験問題&解答解説【11-15】

問題原本はこちらからご覧下さい。

11, 

80 歳代の女性。背部痛を主訴に来院した。胸椎 MRI を示す。
可能性が最も高いのはどれか。1 つ選べ。
a 骨転移
b 悪性リンパ腫
c 多発性骨髄腫
d 細菌性脊椎炎
e 結核性脊椎炎
11, e

 

12,

50 歳代の男性。2 年前から両上肢の痺れと痛みがあり,最近増悪してきた。頚椎 MRI を示す。可能性が最も高いのはどれか。1 つ選べ。
a 上衣腫
b 脊髄空洞症
c 海綿状血管腫
d 血管芽細胞腫
e サルコイドーシス
12, a

・腫瘍上下端のT2強調像の低信号“cap sign’’ははっきりしないが。

脊髄上衣腫

・成人の脊髄髄内腫瘍で最多。

・頚髄>胸髄>円錐に多い。

・3-4椎体の長さを示すことが多い。

・脊髄が腫大し、境界明瞭なT2強調像で高信号を呈し、T1強調像では脊髄と等信号を呈することが多い。

・造影ではほぼ全例に造影効果を認める。

・腫瘍上下端の脊髄にはヘモジデリン沈着を認め、T2強調像で低信号を示し“cap sign’’とよばれる。(20-60%)

・腫瘍の辺縁(peritumoralcyst)、腫瘍内(intratumoralcyst)に嚢胞を認めることが多い。嚢胞・腫瘍内に出血を伴うことがある(嚢胞内に出血→液面形成)。

・脊髄空洞症を合併しうる(腫瘍性脊髄空洞症)。


 

13,

50 歳代の女性。数日前から右目の見えにくさと両下肢の痺れを認めるようになり来院した。頭部および脊髄 MRI を示す。
可能性が最も高いのはどれか。1 つ選べ。
a SLE(systemic lupus erythematosus)
b 視神経脊髄炎
c 多発性硬化症
d 神経線維腫症 I 型
e 多発硬膜動静脈瘻
13, b

・右視神経の肥厚あり、脊髄に異常信号域あり。

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14,

15 歳の女子。3 日前から頭痛を認めるようになり来院した。神経学的・内分泌学的に異常はない。頭部 MRI を示す。
可能性が最も高いのはどれか。1 つ選べ。
a Rathke 囊胞
b 下垂体腺腫
c 下垂体卒中
d 頭蓋咽頭腫
e リンパ球性下垂体炎
14, a

・トルコ鞍内で下垂体前葉と後葉の間にT1WIで高信号、T2WIで高信号の内部に低信号の分葉構造を有する。

・ラトケ嚢胞の半数以上の症例で、内部に増強効果のない嚢胞内結節が認められ、T1強調像で高信号、T2強調像で低信号を示す(嚢胞内にT2強調像低信号の物質を認めるのがかなり特徴的。これを充実成分と間違えないように!!Waxy nodule)。嚢胞内容が濃縮・凝固したものと考えられ、Rathke嚢胞に特徴的な所見である。

参考)ラトケ嚢胞の画像診断


 

15,

3 歳の男児。3 日前から反応が鈍くなり,右半身の間代性痙攣が出現したため搬送された。頭部 CT と MRI を示す。
可能性が最も高いのはどれか。1 つ選べ。
a 類皮腫
b 胚細胞腫
c くも膜囊胞
d 頭蓋咽頭腫
e 視神経膠腫
15, d

・嚢胞+石灰化を有する腫瘤が、トルコ鞍の上にありか。

石灰化を来しやすい腫瘍

・乏突起膠腫 oligodendroglioma
・星細胞腫 astrocytoma
・上衣腫 ependymoma
・神経節膠腫  ganglioglioma
・胚細胞性腫瘍 germinoma
・頭蓋咽頭腫 craniopharyngioma
・髄膜腫 meningioma

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