Sponsored Link

2010年放射線科専門医試験問題&解答解説【56-60】診断

問題原本はこちらからご覧ください。

56,

肝細胞癌のリスクファクターになりにくいのはどれか。1 つ選べ。
a 糖原病
b 日本住血吸虫症
c Budd-Chiari症候群
d 原発性ヘモクロマトーシス
e 非アルコール性脂肪性肝炎
56, a

・糖原病は腺腫のリスクファクターらしい。ただし、肝細胞癌のリスクファクターにもなりうる。この中でなりにくいのを選ぶならこれ。

日本住血吸虫症

・中間宿主のミヤイリガイの撲滅により、日本では新規患者はいない。

・セルカリアの虫卵が門脈枝を塞栓→門脈圧亢進→肝硬変→肝細胞癌


 

57,

MRI の T1 強調像で高信号を呈することが最も少ないのはどれか。1 つ選べ。
a 肝細胞癌
b 胆管過誤腫
c 感染性肝囊胞
d 肝血管筋脂肪腫
e 悪性黒色腫肝転移
57, b

・胆管過誤腫(hamartoma) はvon Meyenburg complexとも呼ばれ、胆管の拡張の集簇なので、T1WIでは低信号、T2WIでは高信号となるのが一般的。

※peribiliary cystは中枢側。hamartomaは末梢まで嚢胞状高信号あり。

・感染は蛋白濃度が上昇するから、肝血管筋脂肪腫は脂肪を含有するから、悪性黒色腫の転移はメラニンを有するからそれぞれ、T1WIで高信号となる。


 

58,

Gd-EOB-DTPA について誤っているのはどれか。1 つ選べ。
a 肝細胞に取り込まれる。
b 大部分は胆汁中に排泄される。
c 肝腫瘍の血流評価が可能である。
d 肝腫瘤と偽病変との鑑別に有用である。
e 肝細胞相で高信号となる肝細胞癌は中分化であることが多い。
58,b

・肝細胞相で高信号となる肝細胞癌は一般的には高分化肝癌が多い。2014/8/15 某大学病院O先生より指摘あり修正。

green hepatoma

・胆汁産生を認めるが、排泄が未熟な肝細胞癌。
・なので肝細胞相でdefectされず、高信号になる。
・中分化肝細胞癌に多いとされる。9割。

EOB・プリモビスト

・MRI用肝細胞特異性造影剤
・マグネビスト(Gd-DTPA)にethoxybenzyl基が結合。
・一般名:ガドキセト酸ナトリウム

60%は腎臓に排泄されるが、40%は各種トランスポーターにより肝細胞に取り込まれ、胆汁として(胆道系に)排泄される=肝細胞・胆道系特異性造影剤である。

→Gd-DTPAと同様にdynamicMRIができる(血管内から細胞外液腔に達する)だけでなく、(10~)20分後に肝細胞から胆管が選択的に造影される(肝細胞相hepatobiliaryphase:HBP)、つまり血流評価だけでなく、肝細胞機能の両者を併せて評価できる1粒で2度美味しい造影剤である。高分化肝癌早期肝癌に対する有用性が最も期待されている。

Sponsored Link

59,

胆囊動脈から栄養される頻度が最も高い肝区域はどれか。1 つ選べ。
a S1
b S4
c S5
d S6
e S8
59, b?

 

60,

肝腫瘍に対する持続動注用カテーテル留置術において血流改変の対象とならないのはどれか。1 つ選べ。
a 胆囊動脈
b 右胃動脈
c 副左胃動脈
d 置換右肝動脈
e 胃十二指腸動脈
60, a

・右胃動脈、副左胃動脈、胃十二指腸動脈は消化管へ抗癌剤を流さないため、血流改変を行うことあり。

・ 置換右肝動脈は肝への血流を一本化するため、血流改変を行うことあり。

2010年問題のトップに戻る

Sponsored Link

 

関連記事はこちら