2010年放射線科専門医試験問題&解答解説【51-55】診断

問題原本はこちらからご覧ください。

51,

造影剤によるアナフィラキシーショックに対し,最初に行うべき処置はどれか。1 つ選べ。
a ステロイド静注
b アトロピン筋注
c アドレナリン筋注
d 心電図モニターの準備
e パルスオキシメーターの装着
51, c

参考)アナフィラキシーへの初期対応


 

52,

バリウムによる胃 X 線検査の合併症として頻度が低いのはどれか。1 つ選べ。
a 便秘
b 胃穿孔
c 蕁麻疹
d イレウス
e 誤嚥性肺炎
52, b

 

53,

Barrett 食道について正しいのはどれか。2 つ選べ。
a 食道腺癌のリスクが高い。
b 中部食道に見られやすい。
c 食道二重造影では診断できない。
d 慢性逆流性食道炎が原因である。
e 食道裂孔ヘルニアとの関連は乏しい。
53, a,d
Barrett食道

・本来食道は扁平上皮に覆われているが、慢性的な逆流性食道炎があると、食道粘膜が円柱上皮に置き換わり、これをBarrett食道という。

・10%に腺癌を生じるといわれるため、十分な経過観察が必要。

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54,

大腸疾患と X 線造影像との組み合わせで正しいのはどれか。2 つ選べ。
a 大腸結核 ―――――――中毒性巨大結腸
b 偽膜性腸炎 ――――――炎症性ポリープ
c 虚血性大腸炎 ―――――拇指圧痕像
d 潰瘍性大腸炎 ―――――敷石状粘膜
e 大腸 Crohn病 ――――縦走潰瘍
54, c,e

・中毒性巨大結腸は、潰瘍性大腸炎。

・c 虚血性大腸炎―拇指圧痕像 ○

・d 敷石状粘膜はCrohn病。

・e 大腸 Crohn病は右側結腸に多く、病変は非連続性(skip lesion)、区域性で、敷石像や縦走潰瘍の他、腸管狭窄や瘻孔などが見られる。

特徴 潰瘍性大腸炎 Crohn病
病変分布 連続性 非連続性
左右差 対称性 非対称性
Fat halo sign 大腸 小腸
結腸病変の分布 左側から全体 右側から全体
直腸病変 あり ほぼなし
バウヒン弁 開存 狭窄
小腸病変 回腸遠位のみ 小腸のあらゆる部位
回腸末端病変 Backwash ileitis String sign
脂肪増生 直腸周囲 腸間膜
結腸周囲線状影 ほぼなし しばしばあり
リンパ節腫大 なし 常にあり
瘻孔 なし あり
狭窄 あり よりあり
膿瘍 あり よりあり
中毒性巨大結腸症 よりあり あり

 

55,

肝血管腫について誤っているのはどれか。1 つ選べ。
a 脳血管腫と比べて出血は少ない。
b 超音波検査では高エコーを呈する。
c MRI の T2 強調像では著明な高信号を呈する。
d ダイナミック CT 遅延相では,正常肝より低吸収となる。
e 早期から全体が濃染するタイプは A-P shunt を伴うことが多い。
55, d

b:超音波検査では高エコーを呈する。○

※体位変換や圧迫、呼吸止めなどによって、腫瘤内部のエコーレベルの変化を認めるときがあり、これはカメレオンサイン(chameleon sign)といい、肝血管腫特有の特徴である。

d:ダイナミック CT 遅延相で、正常肝と等~高吸収を呈する。早く抜けるものならば低吸収となることもあるが、一般的ではない。

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