2010年放射線科専門医試験問題&解答解説【46-50】診断

問題原本はこちらからご覧ください。

46,

急性大動脈解離の CT 診断として誤っているのはどれか。1 つ選べ。
a 90% 以上で動脈瘤が見られる。
b 剥離内膜の同定は診断上特異性が高い。
c 真腔の狭小化は,拡大した偽腔の圧排による。
d 大動脈基部の評価には,心電図同期 CT が有用である。
e 血栓閉塞型大動脈解離の単純 CT で,血栓化偽腔は高吸収域を示す。
46, a

参考)偽腔閉鎖型大動脈解離の画像診断


 

47,

マンモグラムで spiculationを呈すのはどれか。2 つ選べ。
a 硬癌
b 過誤腫
c 線維腺腫
d 放射状瘢痕
e 乳管内乳頭腫
47, a,d

b,c,eはいずれも境界明瞭。

spiculationを呈する腫瘤

悪性

・硬癌
・浸潤性小葉癌

良性病変

・放射状瘢痕
・硬化性腺症
・術後scar
・脂肪壊死


 

48,

マンモグラフィ診断の基本的事項として誤っているのはどれか。1 つ選べ。
a シャーカステンは通常より暗いものを使用する。
b 中心透亮性石灰化は良性である。
c 乳頭が側面を向いているのが良い。
d 乳腺組織は妊娠期から授乳期に最多となる。
e 一方向のみの撮影では MLO(medio lateral oblique)view にする。
48, a
マンモグラフィー

・管電圧:20-30kVp(胸部X線より低圧撮影)
・自動露出制御(AEC)の機能あり。
・散乱線除去(被ばく低減)のためにグリッドを使用。
・高輝度シャーカステン必要。5M以上のモニタで読影。
・基本撮影方向:
①MLO(mediolateral oblique:内外斜位方向):斜めから撮影。1枚で最も広く描出できる。
他、ML(mediolateral:側方方向)、CC(craniocaudal:頭尾方向)の撮影あり。

②主訴が片側でも両側撮影する。
③検診では、40代はMLO,CCの2方向。50歳以上はMLOの1方向。
④診療では、MLO,CCの2方向→拡大スポット像などを撮影する。

症例 59 歳の女性。マンモグラフィにて異常を指摘された。

mammo2006年放射線科診断専門医試験問題40番より引用。

右の乳房にMLOにて中部〜上部(AC領域いずれか)の深部、CC像にて内側(AB領域いずれか)に微細な石灰化を認める。→これから石灰化の位置はA領域とわかる。石灰化は、乳房深部から乳頭方向へ向かう分布で区域性を示している。多形性・区域性の石灰化でカテゴリー5と考えられる。

石灰化の良悪性

明らかな良性石灰化

・皮膚、血管、線維腺腫、乳管拡張症、円形、中心透亮性、石灰乳、縫合部、異栄養性→これらは、カテゴリー1もしくは2に相当。

良悪性の鑑別を有する石灰化

・形状と分布により判定。これらを組み合わせる。

・形状:微小円形<淡く不明瞭<多形性<微細線状 とより悪性。
・分布:びまん性<集簇性<区域性 とより悪性。

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49,

Seldinger法による鼠径部動脈穿刺について正しいのはどれか。1 つ選べ。
a 穿刺部位は,大腿骨頚部レベルとする。
b 動脈前後壁を貫通する穿刺は禁忌である。
c 大腿動脈の左右両側を指で固定しての穿刺は禁忌である。
d 大腿骨頭レベルでは静脈の外側を動脈が走行する。
e ガイドワイヤー挿入がスムーズであれば,透視での確認は不要である。
49, d

・大腿動脈の内側を静脈は走行する。

・穿刺部位は鼠径靭帯の数センチcm尾側であり、大腿骨頭中央レベルで行う。


 

50,

IVR の X 線透視システムでの被検者および術者の被曝を低減するための方法として誤っているのはどれか。1 つ選べ。
a 透視時間を短縮する。
b X 線管焦点と被検者間の距離を離す。
c 蛍光増倍管と被検者間の距離を離す。
d 管球前面に付加フィルターを装着する。
e パルス透視機能のパルスレートを減らす。
50, c

・蛍光増倍管と被検者の距離を離すと、被検者および術者の被ばく量は増加する。

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