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2009年放射線科専門医試験問題&解答解説【75-80】診断

問題原本はこちらからご覧ください。

76,

膵内分泌腫瘍について誤っているのはどれか。1 つ選べ。
a 多血性を示すことが多い。
b 辺縁は明瞭で整なことが多い。
c 大きな腫瘍では囊胞変性を来すことが多い。
d MRI の T2 強調像では低信号を示すことが多い。
e 非機能性のものは機能性のものより大きいことが多い。
76,  d

d ×:T2強調像では高信号を呈することが多い。

膵内分泌腫瘍の画像所見まとめ

・多血性。
・3割で嚢胞変性。
・だからT2WIで高信号。
・非機能性の方が、機能性よりもサイズが大きい。嚢胞変性しやすいという傾向がある。

参考)膵神経内分泌腫瘍(Neuroendcrine neoplasm)の画像診断


 

77,

静脈内進展を来す頻度が低いのはどれか。1 つ選べ。
a 副腎癌
b 肝細胞癌
c 子宮体癌
d 腎細胞癌
e 悪性膵内分泌腫瘍
77, c

a 副腎癌 ×副腎静脈から下大静脈内への進展がみられる。
b 肝細胞癌 ×門脈や肝静脈への進展がみられる。門脈は有名。
c 子宮体癌 ○静脈内進展の頻度は低いと思われる。
d 腎細胞癌 ×腎静脈や下大静脈への進展がみられる。これも有名。
e 悪性膵内分泌腫瘍 ×膵内分泌腫瘍の悪性を示唆する所見として脈管浸潤がある。そうなのか。


 

78,

MRI の T2 強調像で低信号を呈しにくいのはどれか。1 つ選べ。
a 漆喰腎
b 乳頭状腎細胞癌
c 非定型(出血性)腎囊胞
d 通常型(淡明細胞)腎細胞癌
e 脂肪の少ない腎血管筋脂肪腫
78, d

a 漆喰腎×:腎結核の最終的な像。腎の著明な萎縮と石灰化を来たした状態。石灰化だからT2 強調像にて低信号を呈する。
b 乳頭状腎細胞癌  × hypovascularな腫瘍で、T2 強調像にて低信号を呈する。腫瘍間質に存在するヘモジデリン、出血の影響と考えられる。ただし、大きくなると変性などのため、必ずしもT2強調像で低信号とはならない)。
c 非定型(出血性)腎囊胞 × 出血を反映しT2強調像では高信号または低信号を呈する。
d 通常型(淡明細胞)腎細胞癌 ○多血性だから。T2強調像では軽度高信号を示す。ただし被膜は低信号。
e 脂肪の少ない腎血管筋脂肪腫 × 筋成分が主体となりT2強調像にて低信号を呈する。

脂肪の乏しいAML

・AMLの5%。
・脂肪成分が少なくなると、エコーで実質と等エコー。
・単純CTでは実質より高吸収(平滑筋主体なので筋と同じくらいの濃度。)
MRIのT2強調像で低信号を呈する。
・筋成分のみで占められるので、比較的均一な像を呈し、腎被膜からはbeak signを伴わない突出をする傾向がある。このような血管筋脂肪腫は乳頭状腎癌などと鑑別が困難である。

・生検を行い不要な手術を避けるのが望ましい。

参考)
・腎血管筋脂肪腫(renal angiomyolipoma)の分類と診断のポイント
腎血管筋脂肪腫(renal angiomyolipoma)の画像診断
淡明型腎細胞癌(Clear Cell Renal Cell Carcinoma)の画像診断
乳頭状腎細胞癌(Papillary RCC)の画像診断

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79,

腎血管筋脂肪腫について誤っているのはどれか。1 つ選べ。
a 腎外に突出しやすい。
b 動脈塞栓術が有用である。
c von Hippel-Lindau病で合併例が多い。
d 血管造影上,microaneurysmが見られる。
e 大きいものは出血を生じる危険性が高い。
79, c

・c ×:結節性硬化症に血管筋脂肪腫の合併がみられる。Von Hippelは腎細胞癌

血管筋脂肪腫

・良性充実性腫瘍で最も多い。
・脂肪と筋成分、血管で構成される良性腫瘍(過誤腫)で、女性に多い。
・腹痛、血尿、腫瘤触知などの症状を呈することがあるが多くは画像で偶然見つかることが多い。
・ほとんどは単発。
・腫瘍周囲の偽被膜は通常認められない。
・静脈進展を呈するものもある。無症状で見つかった場合、以前は4cm以上のサイズでは出血のリスクがあり、治療の対象とされていたが、最近では10cm以上の場合という意見もある。
結節性硬化症の50〜80%に認める。この場合は両側や多発が多い。
AMLはbeak signを伴わない突出をする傾向があり、腎癌との鑑別が困難な場合あり、その場合腎生検が推奨される。

参考)
・腎血管筋脂肪腫(renal angiomyolipoma)の分類と診断のポイント
腎血管筋脂肪腫(renal angiomyolipoma)の画像診断


 

80,

次の副腎腫瘍のうち,CT 検査で描出困難なことが多いのはどれか。1 つ選べ。
a 副腎癌
b 褐色細胞腫
c 骨髄脂肪腫
d Cushing 症候群腺腫
e 原発性アルドステロン症腺腫
80, e

a 副腎癌 ×6cm以上のことが多い。
b 褐色細胞腫 ×3cm以上のことが多い。
c 骨髄脂肪腫 ×脂肪の濃度を呈する腫瘍。通常は無症状でUSやCTにより偶然に発見されることが多い。
d Cushing 症候群腺腫 × 2cm以上のことが多い。
e 原発性アルドステロン症腺腫 ○原発性アルドステロン症の腺腫は小さなことが多く、画像検査で同定できないことが多い。そのため、どちらの副腎からアルドステロンが過剰産生されているかを判断するために、副腎静脈サンプリングが重要な検査として用いられる。

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