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2009年放射線科専門医試験問題&解答解説【66-70】診断

問題原本はこちらからご覧ください。

66,

大腸癌について誤っているのはどれか。1 つ選べ。
a 遠隔転移では肝転移が最も多い。
b 早期大腸癌では隆起性病変が多い。
c 最も多い発生部位は S 字結腸から直腸である。
d 未治療の肝転移に石灰化を伴うことはまれである。
e 進行大腸癌の注腸検査では apple core sign がしばしば認められる。
66, d

c ○:S状結腸から直腸が約40~50%を占める。

d ×:大腸癌を含め、粘液産生腫瘍の肝転移では石灰化がしばしば見られる。

転移性肝腫瘍(石灰化を含むもの)

・転移巣にしばしば石灰化を認めることがある。

・化学療法後に石灰化が顕在化することもある。


 

67,

GIST(gastrointestinal stromal tumor)について正しいのはどれか。1 つ選べ。
a 腹腔内播腫をきたすことはまれである。
b 石灰化所見から平滑筋肉腫と鑑別することができる。
c 血行性転移部位として最も頻度が高いのは肝臓である。
d 消化管発生の部位として上行結腸に生じる頻度が最も高い。
e 高率にリンパ節転移をきたし,腫大したリンパ節が観察される。
67, c

c ○肝転移、腹膜播種等の頻度は比較的高い。

d ×胃が最多。次いで小腸、十二指腸。大腸、食道の頻度は比較的低い。

e ×リンパ節転移の頻度は低い。

GIST

・転移は主に血行性で肝が主、リンパ節転移は稀。播種は起こる。

・GISTの臓器別発生頻度は胃が60~70%と最多で、小腸20~ 30%、大腸5%、食道5%と続く。

参考)GIST(gastrointestinal stromal tumor:消化管間質性腫瘍)の画像診断


 

68,

肝海綿状血管腫の超音波所見として誤っているのはどれか。1 つ選べ。
a ハロー
b 不定形腫瘤
c 低エコー腫瘤
d 高エコー腫瘤
e 後方エコー増強
68, a

a ハロー × 転移でよく見られる所見。

hemangioma

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69,

肝の MRI について正しいのはどれか。1 つ選べ。
 a 肝細胞腺腫は SPIO を取り込まないことが多い。
 b 低分化型肝細胞癌は拡散強調像で等信号を呈することが多い。
 c 限局性結節性過形成の中心瘢痕は T2 強調像で高信号を示すことが多い。
 d 海綿状血管腫は heavily T2 強調像で肝囊胞と同程度の信号を呈することが多い。
 e 脂肪沈着を伴う高分化型肝細胞癌は opposed-phase T1 強調像で高信号を示すことが多い。
69, c

a ×:腺腫内にSPIOを取り込むことが多い。

b ×:肝細胞癌に限らず、一般に低分化の方が拡散強調像で高信号を呈する頻度が高い。

c  ○:脈管構造、浮腫を反映し、T2 強調像では 75~84%で高信号を呈する。

d  ×:Heavily T2強調像では、血管腫は嚢胞よりは低い高信号病変として認められる。嚢胞の水水しさにはさすがに勝てません。

e ×:脂肪沈着を伴う病変は、opposed-phase T1強調像で信号が低下する。あたりまえ。

参考)限局性結節性過形成(FNH:focal nodular hyperplasia)の画像所見、FNH like lesionとは?


 

70,

出血を伴いやすい肝腫瘤はどれか。2 つ選べ。
a 肝囊胞
b 胆管細胞癌
c 肝細胞腺腫
d 大腸癌肝転移
e 悪性黒色腫肝転移
70, c,e

c 肝細胞腺腫 ○:高頻度に生じる。

e 悪性黒色腫肝転移 ○:他に腎細胞癌、肺癌の転移など。出血を伴うというより多血性だと思いますが。多血性=出血を伴いやすいのかな。

多血性転移性肝腫瘍

・多血性を示すものは、腎細胞癌(淡明細胞型)、カルチノイド、膵神経内分泌腫瘍、甲状腺癌、褐色細胞腫、悪性黒色腫、GIST、肉腫など。時に乳癌も。

・動脈相で強く造影されることが特徴であり、動脈相を含めて撮像することが必要。門脈相では周囲肝とほぼ等吸収値を示し、検出率が低下する。

・古典的肝細胞癌との鑑別が問題となることがある。

・胃癌や通常乏血性に分類される結腸癌であっても、多血性転移のパターンを示すことがあり、しばしば診断に苦慮する。

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