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2011年放射線科診断専門医試験問題&解答解説【41-45】

問題原本はこちらからご覧下さい。

41,

10 歳の男児。腹痛を主訴に来院した。右上腹部に腫瘤を触知する。腹部超音波写真と腹部単純 CT を示す。可能性が高いのはどれか。1 つ選べ。
 a 虫垂炎
 b 腸重積
 c メッケル憩室
 d 腸間膜囊胞
 e 回盲部膿瘍
41,  b

参考)腸重積の画像診断


 

42,

8 歳の男児。咳嗽を主訴に来院した。胸部 X 線写真を示す。可能性が高いのはどれか。2 つ選べ。
 a 肺炎
 b 肺過誤腫
 c 葉間胸水
 d 円形無気肺
 e 炎症性偽腫瘍
42, a,e,(d?)
小児に特徴的な肺炎のレントゲン像

X-pで辺縁が明瞭な円形の腫瘤状陰影を呈する小児に特有の肺炎があり、形から円形肺炎(round pneumonia)もしくは球形肺炎(spherical pneumonia)と呼ばれている。

小児の肺腫瘤性病変で最も頻度が高いのは円形肺炎。

・8歳以下の小児の中葉や下葉に生じ、肺炎球菌によることが多い。

・細菌性肺炎が進行するときに一般的に側副路であるKohn孔やLambert管を介して周囲に波及するが、これらの側副路が未発達な8歳以下の小児では肺炎が円形を呈する。

・最初円形だった肺炎像が経時的に、典型的な肺炎に変化する。


 

43,

5 カ月の乳児。アデノイド(咽頭扁頭)の腫大がある。頸部 X 線単純写真側面像を示す。アデノイドとして正しいのはどれか。1 つ選べ。
a A
b B
c C
d AとB
e AとBとC
43, a

・Aはアデノイド、Bは口蓋扁桃。Cは喉頭蓋。

・口蓋扁桃は左右にあり、口腔の視診で見え、腫脹や白苔の有無をチェックするいわゆる「扁桃腺」。Waldeyer

アデノイド

・アデノイドは咽頭扁桃で、上咽頭頂部に存在する。これも扁桃腺だが、口蓋垂の背側正中にあり、通常視診では見えない。生理的な組織で、6歳前後で最も大きくなる。

・30-40歳で萎縮するが、成人でも肥大が残ることがある。

・増殖したアデノイドを足場に細菌が増殖しやすくなり、それに対する免疫応答の結果、しばしば頸部リンパ節腫脹をきたす。

・咽頭扁桃の肥大から鼻咽頭の閉塞症状(耳管閉塞から滲出性中耳炎、鼻閉、いびき)を示すものがアデノイド肥大症。肥大症を単にアデノイドと呼ぶこともある。

参考)健康・医療館

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44,

50 歳代の女性。腹部超音波検査にて肝左葉外側区に腫瘤を指摘され精査となった。大腸癌にて手術歴がある。CT と MRI を示す。可能性が高いのはどれか。1 つ選べ。
a 肝膿瘍
b 肝細胞癌
c 肝海綿状血管腫
d 大腸癌の肝転移
e 限局性結節性過形成
44,e

・早期濃染されて、後期相で抜けない。単純およびT2WIにて周囲肝と見分けがつかない。肝細胞相にてdefectされないし、高信号を呈している。過形成の所見。

FNH(限局性結節性過形成)

・単純では正常肝より低~等吸収、早期相で均一に強く造影され、門脈相から平行相では等吸収となる。

・CTHAで濃染、CTAPで低吸収。

・過形成なので、MRI T1WI,T2WIとも均一で肝と同程度の信号を示すことが多い。

・EOBの排泄が遅延し、肝細胞相で高信号を呈しやすい。偽胆管へのEOBのプーリング。

参考)限局性結節性過形成(FNH:focal nodular hyperplasia)の画像所見


 

45,

50 歳代の女性。腹部超音波検査にて,膵頭部に囊胞性病変を指摘され精査となった。CT と MRI を示す。可能性が最も高いのはどれか。
a 膵仮性囊胞
b 膵囊胞性線維症
c 膵粘液性囊胞腫瘍
d 膵漿液性囊胞腫瘍
e 膵管内乳頭粘液性腫瘍
45, d
膵漿液性嚢胞腫瘍(SCT)

中心部に石灰化を伴う星芒状瘢痕あり。

隔壁は多血性(上皮下の間質には毛細血管が豊富)

・MRCPで高信号で、内部は基本的に水。

参考)膵槳液性嚢胞腺腫(SCN:serous cystic neoplasm)SCTの画像診断

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