神経根嚢胞(=perineural cyst,Tarlov cyst,仙骨嚢腫)

  • Tarlov cyst, sacral perineural cyst, sacral extradural cyst, occult intrasacral meningocele , nerve root diverticulaなど様々な呼称あり。
  • 多くは無症状。MRIで偶然発見される。
  • 時に坐骨神経痛や腰痛、下肢のしびれ、膀胱直腸障害を起こすことあり。
  • 成人の5%に認められる。
  • 下位腰椎、仙椎に多い。特にS2-3が多い。
  • 脊髄神経根憩室(spinal nerve root diverticulum)は神経根周囲の硬膜下腔の拡張であり、くも膜下腔と連続性あり。神経根嚢胞と非常に近い概念であり、両者を画像からは鑑別できない。
脊柱管内嚢胞の分類 (Naborsら)
  • l型:硬膜外嚢胞であり、神経根は含まない。
    ⅠA:脊髄の背側にあり、胸椎が好発部位。 ⅠB:仙椎髄膜瘤
  • Ⅱ型:硬膜外嚢胞であり、神経根を含む(Tarlov cyst)
  • Ⅲ型:硬膜内嚢胞(くも膜嚢胞および後天性嚢胞)

画像所見

  • 髄液と等信号の腫瘤として、脊柱管内から神経孔にかけて認められる。
  • 内部に神経根を同定できることもある。
  • 神経孔の拡大を伴う。
動画で学ぶ仙骨嚢腫

▶キー画像

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