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2011年放射線科診断専門医試験問題&解答解説【31-35】

問題原本はこちらからご覧下さい。

31,

60 歳代の女性。3 週間前から続く呼吸困難感を主訴に来院した。胸部 X 線写真を示す。可能性が高いのはどれか。1 つ選べ。
a 再感染結核
b 過敏性肺炎
c サルコイドーシス
d 慢性好酸球性肺炎
e 非特異性間質性肺炎
31,  d

・両側上肺野および左肺門に浸潤影あり。3週間前からという経過。2週間以上の経過が慢性好酸球性肺炎の定義。他の選択肢が違うぽいし。

参考)慢性好酸球性肺炎(CEP:chronic eosinophilic pneumonia)の画像診断


 

32,

20 歳代の女性。検診の胸部 X 線撮影で異常が指摘された。胸部 X 線写真,造影 CT,MRI の T2 強調像を示す。正しいのはどれか。2 つ選べ。
a 90% 以上が無症状である。
b CT では均一に造影される。
c 過半数が臓側胸膜から生じる。
d 病理学的悪性所見は稀である。
e MRI の T2 強調像での低信号は線維成分である。
32, c,e

・胸腔に広範に腫瘤。T2WIで高信号域-中心部低信号域あり。造影効果あり。

・選択肢の様子からSFTか。

SFT

・2/3は臓側胸膜から発生。

・2割が悪性。

・T1強調像、T2強調像とも線維成分を反映して不均一な低信号を呈することが多いとの報告があるが、粘液腫様変性、壊死、出血を反映してT2強調像で高信号が混在することも多い。

参考)孤立性線維性腫瘍(solitary fibrous tumor:SFT)の画像診断


 

33,

60 歳代の男性。透析療法を受けている。胸部 X 線写真を示す。可能性が高いのはどれか。1 つ選べ。
a 肺気腫
b 誤嚥性肺炎
c 肺胞蛋白症
d 非心原性肺水腫
e Wegener 肉芽腫症
33, d

・血管の賑やかさが上の方にも強い。

血管の賑やかさ(正面)

・循環器のレントゲンを見るときに重要。

・通常,上肺:下肺=1:1.5〜2の血管の賑やかさ

・肺鬱血が進行すると、徐々に上が賑やかになってくる。

xray53 ・上=下くらいの賑やかさ→肺鬱血を示唆
xray54

 参考)胸部レントゲンを読影する上で知っておくべき解剖

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34,

17 歳の男子。胸部 X 線写真と 2 カ月後の胸部 CT を示す。可能性が高いのはどれか。1 つ選べ。
a 珪肺症
b 肺過誤腫
c 骨肉腫転移
d 肺胞微石症
e 悪性リンパ腫
34, c

・2ヶ月で石灰化結節多発出現ってこと。2ヶ月前のレントゲンではリンパ節の石灰化は認めない。

・石灰化を有する転位性肺腫瘍の原発巣としては骨肉腫、軟骨肉腫、滑膜肉腫の頻度で高い。他に、乳癌、精巣腫瘍、粘液産生性の悪性腫瘍(大腸癌、胃癌、卵巣癌)が挙げられる。

参考)
石灰化を伴う肺結節、腫瘤の鑑別診断
移性肺腫瘍の画像診断、画像所見(非典型例、特殊な形態)


 

35,

70 歳代の女性。腹部膨満感を主訴に来院した。腹部 CT を示す。可能性が高いのはどれか。1 つ選べ。
a 高安動脈炎
b 炎症性大動脈瘤
c 感染性大動脈瘤
d 大動脈瘤切迫破裂
e 多発性結節性動脈炎
35, b?
炎症性大動脈瘤

・感染性大動脈瘤とは異なるので注意。

・動脈壁の著明な肥厚と隣接臓器との癒着を特徴とする。

・原因は不明だがIgG4とも関連があるとも言われる。

・瘤の前方から側方にかけて厚い軟部組織が取り巻いているのが認められ、特徴的(mantle sign)。造影CTで大動脈瘤外膜が均一に造影され、長く造影効果が持続する。

※教科書の画像とは結構異なるような…。保留。

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