2012年放射線科診断専門医試験問題&解答解説【66-70】

問題原本はこちらからご覧下さい。

66, 

60 歳代の女性。意識障害を生じて搬送された。1 年前に細菌性髄膜炎の既往がある。緊急で施行された99mTc-HMPAO による脳血流 SPECT を示す。
鑑別すべき疾患はどれか。2 つ選べ。
a 脳炎
b 脳出血
c 脳動静脈奇形
d てんかん発作直後
e 一過性脳虚血発作
66, c,e(b)→a,d

右の前頭葉〜側頭葉にて血流低下あり。あるいは、左の血流が増えている可能性もあるが、やはり減っているのでしょう。左側頭葉と左頭頂葉の血流増加ありと考える方が自然。

  • 脳炎、てんかん発作直後は脳血流増加。
  • 脳出血、一過性脳虚血発作は脳血流減少。

ふらふら帝国先生ありがとうございました!

脳血流が増加

  • 脳梗塞亜急性期(贅沢)
  • 脳塞栓の再開通時
  • 発作中のてんかん(発作後もしばらくは高集積が遅延することがある。)
  • 脳炎

脳血流が減少

  • 脳梗塞(ただし亜急性期以外)
  • 脳出血
  • 左(右)被殻出血時の右(左)小脳
  • 発作間欠時のてんかん

 

67,

60 歳代の男性。呼吸困難感を主訴に来院した。肺換気・血流シンチグラムを示す。
原因疾患として考えられるのはどれか。1 つ選べ。
a 肺癌
b 肝肺症候群
c 多発肺転移
d 肺血栓塞栓症
e うっ血性心不全
67, d

・肺換気に対して、血流が低下している。肺血栓塞栓。


 

68,

30 歳代の男性。検診の胸部 X 線単純写真で異常を指摘され精査となった。99mTc-MAA 肺血流シンチグラムを示す。
可能性が高いのはどれか。1 つ選べ。
a 肺膿瘍
b 肺塞栓症
c 肺動静脈瘻
d サルコイドーシス
e 原発性肺高血圧症
68, c

・両側肺に著明な集積あり。両側腎にも集積あり。あとは脾、脳にも軽度の集積あり。

・肺血流シンチグラフィの全身像での腎臓、脳、脾臓の描出は、右一左シャントの存在を示唆する。 特に腎、脾>肝が特徴。

右-左シャント

・先天性心疾患(ファロー四徴、総肺静脈灌流異常、三尖弁閉鎖、大動脈弓離断、左心低形成症候群、完全大血管転位、純型肺動脈閉鎖、Ebstein奇形、両大血管右室起始、単心室、左右シャントのEisenmenger化(心房中隔欠損、心室中隔欠損、心内膜 床欠損、動脈管開存など)など)
・肺動静脈瘻
・肺動静脈奇形
・肝硬変に伴う肝肺症候群など。

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69,

心臓核医学検査の画像を示す。投与された放射性医薬品として最も考えられるのはどれか。1 つ選べ。
a 99mTc-MIBI
b 99mTc-DTPA-HSA
c 123I-BMIPP
d 123I-MIBG
e 201TlCl
69, d

 

70,

30 歳代の男性。死体腎移植の翌日に撮像された99mTc-MAG3 腎動態シンチグラムを示す。可能性が高いのはどれか。1 つ選べ。
a 正常
b 腎梗塞
c 急性拒絶
d 尿路通過障害
e 急性尿細管壊死
70, e

・待てど待てど腎からなかなか排泄されない。排泄が遅延している。

・尿細管壊死の場合、腎は均一に集積したまま。通過障害の場合は、腎盂〜腎杯に集積して、皮質は消えてくる。

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