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2011年放射線科専門医過去問 治療【86-90】

問題はこちらから参照して下さい。

86.

臓器全体が 2 Gy回で X 線照射されたときの晩期有害事象と耐容線量(TD 5/5Gy)との組合せで正しいのはどれか。1 つ選べ。
a 白内障 ―――――――――10
b 心膜炎 ―――――――――25
c 慢性肝炎 ――――――――10
d 腎硬化症 ――――――――50
e 萎縮膀胱 ――――――――40
86, a

a 白内障 ―――――――――10 ○ 水晶体は10。
b 心膜炎 ―――――――――25 × 40Gy 心=4ん
c 慢性肝炎 ――――――――10 × 30Gy 肝=さん
d 腎硬化症 ――――――――50 × 23Gy 腎=2ん
e 萎縮膀胱 ――――――――40 × 65Gy
・他、脊髄は45−55Gy。脳は50〜70Gyまで覚えておく。

正常臓器の耐容線量

・TD5/5  = 5年後に5%に障害
・TD50/5= 5年後に50%に障害

臓器 TD5/5 TD50/5 障害
脳・脊髄 50 (Gy) 60 (Gy) 壊死,梗塞,脊髄炎
水晶体 5 12 白内障
唾液線 50 70 唾液線分泌障害
口腔・食道 60 75 潰瘍,狭窄
小腸・大腸 45 65 閉塞,穿孔
40 60 間質性肺炎
23 28 腎硬化症
膀胱 60 80 間質性膀胱炎
精巣 5~15 20 不妊
卵巣 2~3 6~12 不妊
皮膚 55 70 潰瘍,線維化

 

87,

放射線感受性が高いのはどれか。2 つ選べ。
a 髄芽腫
b 骨肉腫
c 腎細胞癌
d 上咽頭癌
e 甲状腺癌
87, a,d

a 髄芽腫 ○ 中等度
b 骨肉腫 × 低い
c 腎細胞癌 × 低い
d 上咽頭癌 ○ 中等度
e 甲状腺癌 × 低い

腫瘍による放射線感受性の違い

・高い感受性の腫瘍:悪性リンパ腫、胚細胞腫(seminoma,germinoma)など

・中等度の感受性の腫瘍:髄芽腫、上咽頭腫(低分化扁平上皮癌)、乳癌など

 


88.

密封小線源治療のうち,組織内照射の適応となるのはどれか。2 つ選べ。
a 舌癌
b 食道癌
c 膀胱癌
d 子宮頸癌
e 前立腺癌
88, a,d→a,e

コメントいただきました「88. 子宮頸癌は腔内照射だから、舌と前立腺のaeが正解ですね。」ありがとうございます。

密封小線源治療の方法

・治療する部位別に腔内照射と組織内照射に分類され、

  1. 腔内照射:管腔を有する臓器に発生する悪性腫瘍に対して。

適応疾患:子宮頸、食道癌、胆管癌、上咽頭癌

  1. 組織内照射:体外から癌に直接刺入可能な悪性腫瘍対して。

適応疾患:頭頸部癌(舌癌など)、前立腺癌、乳癌、婦人科腫瘍。

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89,

疾患と治療法との組み合わせで正しいのはどれか。1 つ選べ。
a I 期乳癌 ―――温存術後,残存乳房と腋窩の照射
b I 期声門癌 ―――放射線単独治療
c II 期子宮体癌―――同時化学放射線療法
d II 期非小細胞肺癌 ―――術前照射後手術
e III 期びまん非ホジキンリンパ腫 ―――化学療法後,領域予防照射
89,b

a I 期乳癌 ―――温存術後,残存乳房と腋窩の照射 ×。Ⅰ・Ⅱ期乳癌に体する乳房温存手術後は乳房照射をすべきである(grade A)。照射法としては全乳房照射が推奨される(grade A)。線量は50Gy。

b I 期声門癌 ―――放射線単独治療 ○

c II 期子宮体癌―――同時化学放射線療法 × 手術療法。転移がある場合は化学療法へシフト。

d II 期非小細胞肺癌 ―――術前照射後手術 × 手術療法。手術が不能ならば、根治的放射線治療。

e III 期びまん非ホジキンリンパ腫 ―――化学療法後,領域予防照射 × 化学療法が標準。


 

90.

膠芽腫の放射線治療で誤っているのはどれか。1 つ選べ。
a 術後に照射する。
b テモゾロミドを同時併用する。
c 総線量 40 Gy20 回まで照射する。
d 6~10 MV のエックス線で照射する。
e MRI の T2 強調像で高信号の範囲を照射野に含める。
90, c

a 術後に照射する。○ 可及的摘除術+化学放射線療法。
b テモゾロミドを同時併用する。○
c 総線量 40 Gy20 回まで照射する。× 少ない。60Gy。
d 6~10 MV のエックス線で照射する。○
e MRI の T2 強調像で高信号の範囲を照射野に含める。○ 高信号部位は浸潤しているとして範囲も入れる。

膠芽腫の治療

・初発膠芽腫では開頭手術で可能な限り摘出する。

・手術後できる限り早期に放射線治療 (60グレイ/30分割)をする。

・放射線治療開始と同時にテモゾロマイド(75mg/m2)の投与を開始する。

・アバスチン (10mg/kg/every 2 weeks)を併用する。

・放射線治療終了後テモゾロマイド (100-200mg/m2)の投与を6コース行う

・治療に対する有効性のエビデンスレベルの高いものは,手術摘出,放射線治療,テモゾロマイド化学療法の順。

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