2012年放射線科診断専門医試験問題&解答解説【6-10】

問題原本はこちらからご覧下さい。

6.10歳代の女児。手首痛を主訴に来院した。前腕 MRI の脂肪抑制 T2 強調横断像と冠状断像を示す。治療法として適切なのはどれか。1 つ選べ。
a 硬化療法
b 外科的切除
c 放射線照射
d レーザー照射
e 近位動脈塞栓術

6.a

・T2WIで高信号。静脈奇形

静脈奇形の治療

・症状がなければ経過観察、あれば積極的治療を考慮する。

・保存的治療:弾性ストッキング・サポーターなどによる圧迫。血栓形成による疼痛には消炎鎮痛薬、拡張した静脈の血栓は肺塞栓症の危険があり、抗凝固療法。

・硬化療法、切除術。完全切除の不可能な病変では硬化療法が優位。

・レーザー治療:浅在性病変に対して。

参考)体表の血管腫と血管奇形、ISSVA分類


 

7.80歳代の女性。右膝部の疼痛と腫脹を主訴に来院した。膝部打撲の既往がある。来院時の単純 X線写真側面像を示す。疑われるのはどれか。2 つ選べ。
a 骨折
b 関節内出血
c 半月板損傷
d 十字靭帯損傷
e 側副靭帯損傷

7.a,b

・脛骨関節面に骨皮質の断裂あり。ニボー像あり。関節内血腫の疑い。

・そもそもc-eはレントゲンではわからないのでは。


 

8.70歳代の女性。指先の腫大と疼痛を主訴に来院した。手指単純 X 線写真正面像を示す。可能性が高いのはどれか。1 つ選べ。
a 骨梗塞
b 内軟骨腫
c 転移性骨腫瘍
d 単純性骨囊腫
e 慢性結節性痛風
8. c

・いわゆるacral metastasisと呼ばれるもの。
※これらの部位に転移が見られたら、肺癌、腎癌を考える。
※手では末節骨、足では踵骨に好発する。
参考)骨転移の画像所見、画像診断(bone metastasis)

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9.30歳代の男性。右股関節痛を主訴に来院した。股関節の単純 X 線写真正面像と MRI の T2 強調像を示す。考えられるのはどれか。1 つ選べ。
a 痛風
b 変形股関節症
c CPPD 結晶沈着症
d 滑膜性骨軟骨腫症
e 色素性絨毛結節性滑膜炎
9.d

滑膜性軟骨腫症:MRIでの所見はPVNSに酷似。ただしCTで石灰化を有する点で鑑別できる。

参考)
滑膜性骨軟骨腫症(synovial osteochondromatosis)の画像診断
腱鞘巨細胞腫、色素性純毛結節性滑膜炎の画像診断


 

10.10歳代の男子。右臀部痛を主訴に来院した。痛みは約 1 ヵ月前のサッカーの練習中に出現した。来院時の股関節単純 X 線写真正面像を示す。考えられるのはどれか。1 つ選べ。
a 骨肉腫
b 骨髄炎
c 軟骨肉腫
d 裂離骨折
e 成長過程における正常変異
10.d

坐骨結節の剥離骨折をハムストリング起始部に生じている。

avulsion fracture

参考)裂離骨折の部位と付着する筋(avulsion fracture)

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