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2013年放射線科専門医問題&解答解説【診断31-35】

問題はこちらから参照して下さい。

31.
胸部 X 線写真の所見とリンパ節腫大の組み合わせで誤っているのはどれか。1 つ選べ。
a 前接合線の開大 ――――――― 血管前リンパ節
b 奇静脈陰影の拡大 ―――――― 右気管気管支リンパ節
c 奇静脈食道線の偏位 ――――― 気管分岐下リンパ節
d 右心横隔膜角部腫瘤影 ―――― 右前部横隔膜リンパ節
e 大動脈肺動脈窓腫瘤影 ―――― 大動脈下リンパ節 
31. d

a、血管前リンパ節とは胸膜頂から気管分岐部レベルに存在し,胸骨より後,右側では上大静脈前縁線より前,左側では左総頸動脈より前に位置するリンパ節。○ぽい。

b、◯:気管気管支リンパ節という言葉は最新の肺癌ガイドラインにはない。気管正中部より右側で、奇静脈頂部から右上(葉気管支)幹の起始部の間に存在するリンパ節のこと(10R)。

気管気管支リンパ節は4番→現在の下部気管傍リンパ節とおもいます。奇静脈弓は突出してもいいのではないかとおもいます。#4ならば拡張しても良さそうです。

今のガイドラインでは、#10は 肺門リンパ節(主気管支周囲リンパ節)。他、奇静脈陰影の拡張は右心負荷(心不全、うっ血)で偏位する。

c、○:奇静脈食道線の偏位は、気管分岐下リンパ節腫大、食道癌や食道裂孔ヘルニアなどの中縦隔の腫瘤性病変、左房拡大、奇静脈食道陥凹部に入り込んだ肺病編などで見られる。(局所的な右方への突出として認められる。)

d、×:横隔膜リンパ節は現在の横隔膜上リンパ節(111番)で右の心横隔膜角には出てこない。

e、○:大動脈肺動脈窓(aortopulmonary window:A-P window):大動脈弓下縁と左肺動脈上縁の間で、内側が左主気管支と気管、外側は縦隔胸膜に囲まれた内側に陥凹した領域のこと。左反回神経、動脈管索、Botalloリンパ節(大動脈下リンパ節)、上行大動脈リンパ節がある。

dorogamekun先生ありがとうございました。


 

32.
胸部ポータブル写真について,胸部 X 線写真(立位 PA 像)との比較で,正しいのはどれか。1 つ選べ。
a 横隔膜は低位
b 上肺野血管は拡張
c 胸水の評価が良好
d 肺野の評価が良好
e 心胸郭比の上限は 50%
32. b
ポータブル写真の特徴

・条件が悪くなりやすい。画質や条件が保たれない。
・短い焦点距離、前後方向の撮影:上縦隔・心陰影は拡大して描出される。
・患者の体位や呼吸の深さが不安定なので、解釈や比較が困難。
・正常も異常も立位とは異なるので注意。胸水は背側、気胸は腹側へ分布する。


 

33.
病変が上肺野に優位な分布を示すのはどれか。1 つ選べ。
a 石綿肺症
b 粟粒結核
c 非特異性間質性肺炎
d びまん性汎細気管支炎
e Langerhans 細胞組織球症
33. e
分布まとめ

・上肺野優位=二次性結核、サルコイドーシス、LCH、珪肺、小葉中心性肺気腫

・下肺野優位=UIP、非特異的間質性肺炎、石綿肺、血行性転移

・肺門部優位=肺水腫、カリニ、肺胞蛋白症

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34.
肺癌の臨床病期分類で正しいのはどれか。1 つ選べ。
a 骨転移は M1a である。
b 分岐部リンパ節腫大は N2 である。
c 長径 30 mm 以下の肺癌は T1 である。
d 腹部大動脈周囲リンパ節腫大は N3 である。
e 判定に迷う場合は,より進行した病期に分類する。
34. b

a:× 骨転移を含む他臓器への遠隔転移はM1b。

b:○ 同側縦隔かつ/または気管分岐部リンパ節への転移はN2。

c:× T1:腫瘍最大径≦3 cm,肺か臓側胸膜に覆われている、葉気管支より中枢への浸潤が気管支鏡上なし(すなわち主気管支に及んでいない) のもの。サイズだけではT1とは言えない。

d:× 対側縦隔、対側肺門、同側あるいは対側の前斜角筋,鎖骨上窩リンパ節への転移がN3。

e:×より低く取るのが基本。


 

35.
胸部 CT で肺内病変の分布が肺野外層に少ないのはどれか。1 つ選べ。
a 感染性肺塞栓
b 特発性肺線維症
c 慢性好酸球性肺炎
d 亜急性過敏性肺炎
e アレルギー性気管支肺真菌症
35 . e
アレルギー性アスペルギルス症の画像所見

中枢性気管支拡張
・粘液栓
・気管支壁肥厚
・無気肺
・すりガラス影、浸潤影
・小葉中心性陰影


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