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胆嚢癌との鑑別がしばしば問題になる黄色肉芽腫性胆嚢炎についてまとめました。

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黄色肉芽腫性胆嚢炎(xanthogranulomatous cholecystitis:XGC)

・慢性胆嚢炎の稀な亜型。RASが壁内で破裂したもの。胆嚢癌との鑑別を要する。

・高齢者、女性に多く、胆石症に合併することが多い。

・Risk factorとして、糖尿病、免疫不全などが挙げられる。

・急性胆嚢炎様の症状で発症し、その症状は数年間くすぶり続けることもある。

・さまざまな原因による胆嚢内圧の上昇し、RAS内に貯留した胆汁が胆嚢壁内に漏れ出す(RASが壁内で破裂する)ことに起因する。

・これを組織球が貧食し、胆汁に由来する脂質や黄色色素を含む泡沫細胞を主体とした肉芽腫が形成される。

・なので、MRIのChemical shift imagingによる泡沫組織球内の脂質の証明が診断に有用との報告あり。

・胆嚢粘膜から発生する上皮性腫瘍である胆嚢癌とは異なり、主に胆嚢壁内に生じる病変であることが理解できる。

胆嚢壁の肥厚を来し、肉眼的には黄灰色調の結節や層状構造を呈する。

・胆嚢壁はさまざまな程度に肥厚し、周囲への炎症波及はしばしば結腸肝弯曲部や十二指腸へも及ぶ

黄色肉芽腫性胆嚢炎の画像所見(xanthogranulomatous cholecystitis:XGC)

びまん性胆嚢壁肥厚あるいは限局性の壁肥厚。

粘膜面が保たれて線状に増強される(胆嚢壁内を主体に進展する病変であるため)

・肥厚した胆嚢壁内のCTでの低濃度結節(黄色肉芽腫あるいは被包化膿瘍を反映)の描出。(MRIではT2WIで高信号の結節。)ただし、出現率は50%以下。

・漸増性の造影効果or wash out。

・隣接する肝に及ぶことあり。

・MRIのChemical shift imagingによる泡沫組織球内の脂質の証明が診断に有用といわれるが、通常脂肪成分はきわめて微量であり、検出されない事の方が多い。

症例 50歳代男性  造影CT

xanthogranulomatous cholecystitis

胆嚢底部側の壁はびまん性に肥厚し、壁内には低吸収値結節が描出されている。粘膜面の不整な肥厚を認め胆嚢癌を疑われ手術されたが、黄色肉芽腫性胆嚢炎であった。(病理:Chronic cholecystitis with xanthogranuloma)
症例 50歳代女性 腹痛精査。

xanthogranulomatous cholecystitis

(放射線科診断専門医試験問題2010年48番より引用)

胆嚢壁はびまん性に肥厚し、壁内にはCTにて低吸収値結節、MRIのT2WIにて高信号結節が描出されている。黄色肉芽腫性胆嚢炎を疑う所見。

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