癒着型(緊張部)真珠腫とは?

  • 緊張部後上象限のretraction pocketから発生する後上部型と、緊張部の全癒着によるretraction pocketから発生する全癒着型(まれ)がある。
  • 後上部型は上鼓室型に次いでしばしば見られる真珠腫で、特に小児では頻度が高い。
  • 後上部型のretraction pocketは鼓室洞に向かって、また、ツチ骨柄とキヌタ骨長脚の間から卵円窓に向かって拡大する。真珠腫に移行する前の段階で、キヌタ骨長脚、アブミ骨に癒着して破壊していく。(この点は上鼓室型と異なる点)

Cholesteatoma figure2

上の図のように癒着型(緊張部)真珠腫は鼓室の下の部分である緊張部から鼓室内へと進展していくのが特徴です。

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後上部型真珠腫の病期分類

  • stageⅠ:真珠腫は鼓室後上部に限局し、ポケット内のdebrisを清掃できる。(この時期は短い。すぐⅡ以降へ。)
  • stageⅡ:真珠腫は鼓室後上部を越えて上鼓室に侵入しポケット内のdebrisの清掃は困難。
  • stageⅢ:真珠腫は上鼓室を越えて乳突洞に侵入している。耳小骨連鎖は真珠腫に埋もれ、離断している。
  • stageⅣ:真珠腫は外耳道後壁を広く破壊、乳突洞、乳突蜂巣に侵入、耳小骨連鎖のほとんどを破壊している

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